2026年7月28日

ベルギーワーホリはない|協定32か国の一覧と隣国4か国の選び方

日本とベルギーの間にワーキング・ホリデー制度はありません。外務省が公表する32か国・地域の一覧を年間発給枠つきで掲載し、ベルギーが接する4か国すべてに制度がある事実、90日以内の査証免除と3か月超の手続きまで一次情報で解説します。

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ベルギーワーホリはない|協定32か国の一覧と隣国4か国の選び方

ベルギーワーホリの情報を探しても、年齢や費用の条件がなかなか出てきません。情報が少ないのではなく、条件そのものが存在しないからです。ヨーロッパで暮らす方法を考えている方には、拍子抜けする答えかもしれません。

先にお伝えすると、日本とベルギーの間にワーキング・ホリデー制度はありません。外務省が公表している32か国・地域の一覧に、ベルギーは入っていないためです。

ただ、それで終わる話ではありません。ベルギーが国境を接する4か国は、すべて制度を持っているからです。この記事では協定国32か国の一覧をそのまま載せたうえで、隣にある4つの選択肢と、それでもベルギーに滞在したい場合の道をお伝えします。

ベルギーにワーキングホリデー制度はない

結論から書きます。日本とベルギーの間にワーキング・ホリデー制度はありません。

制度がある国は外務省が一覧で公表しており、そこにベルギーは入っていないためです。まずその一覧を見てください。

外務省が公表している32か国・地域

次の「日本とワーキング・ホリデー制度がある32か国・地域と年間発給枠」が、この記事から持ち帰っていただきたい1枚です。行き先を選び直すときの土台になります。

#

国・地域名

制度開始年

年間発給枠

1

オーストラリア

1980

2

ニュージーランド

1985

3

カナダ

1986

6,283

4

韓国

1999

10,000

5

フランス

2000

1,800

6

ドイツ

2000

7

英国

2001

6,000

8

アイルランド

2007

800

9

デンマーク

2007

10

台湾

2009

10,000

11

香港

2010

1,500

12

ノルウェー

2013

13

ポルトガル

2015

14

ポーランド

2015

500

15

スロバキア

2016

400

16

オーストリア

2016

200

17

ハンガリー

2017

200

18

スペイン

2017

700

19

アルゼンチン

2017

日本から200

20

チリ

2018

200

21

アイスランド

2018

30

22

チェコ

2018

400

23

リトアニア

2019

100

24

スウェーデン

2020

25

エストニア

2020

日本からは無

26

オランダ

2020

200

27

ウルグアイ

2023

100

28

フィンランド

2023

日本からは無

29

ラトビア

2023

100

30

ルクセンブルク

2024

100

31

マルタ

2026

100

32

イタリア

2026

500

この一覧は外務省「ワーキング・ホリデー制度」のもので、ページには令和8年4月1日現在と書かれています。つまり2026年4月時点の内容です。

アルゼンチン・エストニア・フィンランドは、日本から行く場合と日本へ来る場合で枠が違います。表には日本から行く側の数字を載せました。制度は追加されることがあるため、申請の前には外務省の公式サイトで最新の一覧をご確認ください。

隣の4か国はすべて協定国

この一覧を見ると、少し不思議なことに気づきます。ベルギーが国境を接する4か国は、すべて制度があるのです。

ベルギーの隣国

制度開始年

年間発給枠

フランス

2000

1,800

ドイツ

2000

オランダ

2020

200

ルクセンブルク

2024

100

ベルギーだけが、4つの隣国に囲まれながら制度を持っていません。地図の上では、行きたい場所のすぐ隣に選択肢が4つあるということです。

しかも4か国はすべてシェンゲン協定に加盟しています。この協定に入っている国の間では、陸の国境を原則として自由に移動できます。隣国に滞在しながらベルギーへ足を運ぶことは可能だということです。

なぜ「ベルギーワーホリ」で調べる人がいるのか

制度がないのに検索されているのには、いくつか理由が考えられます。

  • ヨーロッパのワーホリを調べていて、候補として名前が挙がった
  • チョコレートやビール、街並みに惹かれて暮らしてみたくなった
  • フランス語とオランダ語の両方が使われる国だと知った
  • EU本部があり、国際機関で働くことに関心を持った

どれも「ベルギーそのもの」に惹かれた動機です。ここが大事なところで、制度がないという事実は、行きたい理由まで否定するものではありません

この記事では、隣の4か国という選択肢と、それでもベルギーに滞在したい場合の道を順に見ていきます。

ベルギーの隣でワーホリできる4か国

4か国はそれぞれ性格が違います。枠の数、使われる言葉、制度が始まった年。どれも選ぶときの材料になります。

ベルギーに惹かれた理由がどこにあるかで、近い国は変わってきます。順に見ていきましょう。

フランス

  • 4か国のなかで枠が最も多い
  • 公用語はフランス語
  • フランス語圏の暮らしを求める人向け

4か国のなかで枠が最も多く、制度が始まってからの実績も長い国です。

ベルギーの南半分はフランス語圏です。フランス語を学びたい、あるいはフランス語圏の暮らしを体験したいという動機なら、フランスが最も近い選択になります。

ベルギーの首都ブリュッセルからパリまでは、鉄道で移動できる距離です。フランスに滞在しながらベルギーを訪ねることも現実的でしょう。

制度の条件や費用はフランスワーホリ完全ガイドにまとめました。

ドイツ

  • 年間発給枠に上限がない
  • 公用語はドイツ語
  • 枠を気にせず申請したい人向け

ドイツには年間発給枠がありません。表の「無」は、上限が設けられていないという意味です。枠の取り合いを気にせず申請できます。

ベルギーの東側はドイツと接しており、東部にはドイツ語を話す地域もあります。ヨーロッパで働く経験を積みたい、製造業や技術の現場に関心があるという方には合うでしょう。

日本人の渡航先としても実績が長く、日本語で得られる情報が多い国です。

詳しくはドイツワーホリ完全ガイドをご覧ください。

オランダ

  • 枠は限られるが、条件は明確
  • 公用語はオランダ語で、英語も広く通じる
  • ベルギー北部と同じ言語圏を求める人向け

ベルギーの北側に接するオランダは、比較的新しく制度が始まった国です。

ベルギーの北半分はオランダ語圏で、フランデレン地域と呼ばれます。使われている言葉はオランダで話されるものとほぼ同じです。ブリュッセルの街並みや暮らしに惹かれた方なら、オランダはかなり近い感覚で選べます。

英語が広く通じる国としても知られています。オランダ語をゼロから始めることに不安がある方でも、生活の入口は英語で作れるでしょう。

条件はオランダワーホリ完全ガイドにまとめています。

ルクセンブルク

  • 4か国のなかで枠が最も少ない
  • フランス語・ドイツ語・ルクセンブルク語が使われる
  • 多言語・国際機関の環境を求める人向け

4か国のなかで最も新しく、始まったばかりの制度です。枠も4か国では最少です。

ベルギーの南東に接する小さな国で、フランス語・ドイツ語・ルクセンブルク語が使われています。EUの機関も置かれており、国際的な環境という点ではベルギーに近い国と言えるでしょう。

枠が限られるぶん、受付の時期を早めに確認しておく必要があります。制度が新しいため、日本語で得られる情報も多くありません。

詳細はルクセンブルクワーホリ完全ガイドをご覧ください。

4か国を並べると、次のように整理できます。

惹かれた理由

近い国

フランス語圏の暮らし

フランス

オランダ語圏の街並み

オランダ

ヨーロッパで働く経験

ドイツ(枠の上限なし)

多言語・国際機関の環境

ルクセンブルク

目的から行き先を選び直す

国名から入ると選択肢が閉じてしまいます。「ベルギーで何をしたかったのか」に戻ると、道が開けるはずです。

よくある3つの動機ごとに、現実的な選び方を整理しました。

フランス語を学びたい場合

ベルギーの南半分はフランス語圏なので、フランス語目的でベルギーを候補にした方は多いはずです。この場合はフランスが素直な選択になります。

語学学校の選択肢も、日本語で得られる情報も、ヨーロッパのなかでは多いほうです。枠の多さも申請しやすさにつながります。

もうひとつの選択肢がルクセンブルクです。フランス語が公用語のひとつなので、フランス語を使いながら小さな国で暮らすという経験ができます。ただし枠は4か国のなかで最も少なめです。

ベルギーにこだわらなくても、フランス語を学ぶ環境はすぐ隣にあります。そう考えると選択肢は広がるはずです。

ドイツ語圏で暮らしたい場合

ドイツは枠に上限がなく、この4か国のなかでは申請しやすい国です。当サイトの実態調査でも、ドイツで過ごした方の評価は高いものでした。

項目

ドイツの値

回答数

総合満足度

★4.3

4件

月間生活費の中央値

11.5万円

4件

2026年6月更新の当サイト調査(回答者94人)によるものです。

ただし回答は4件と少ないため、参考程度に受け止めてください。フランス・オランダ・ルクセンブルクについては、当サイトにまだデータが集まっていません。

生活費11.5万円という数字は、渡航先全体の中央値18.0万円(88件)と比べると抑えめです。もっとも件数が少ないので、この差をそのまま国の違いと読むことはできません。集計の全体はワーホリ・留学実態調査で公開しています。

ドイツで13ヶ月を過ごした方が、これから行く人へ向けてこう書いていました。ベルギーではなくドイツでの経験ですが、行き先を変えて踏み出す方にも当てはまる言葉です。

どこに留学しても、最初は不安ばかりだと思いますが、できる限り外に出て、いろんな交流をしていくうちに自然と言語は身についていきます。

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行き先が第一希望でなくても、現地で動けば得られるものは変わりません。そう読める言葉です。

街や暮らしに惹かれている場合

ブリュッセルの街並み、チョコレート、ビール、フランドル絵画。ベルギーに惹かれる理由が文化や暮らしにあるなら、選び方が変わります。

この場合はオランダが最も近い感覚になります。ベルギーの北半分と同じオランダ語圏で、街の作りや食文化にも重なりがあるためです。

  • ベルギー北部と同じオランダ語圏である
  • ブリュッセルと鉄道でつながっている
  • ベルギー訪問は90日以内の枠で管理する

そのうえで効いてくるのが、シェンゲン協定の存在です。加盟国のあいだは陸の国境を原則として自由に移動できるため、隣国に滞在しながらベルギーの街を訪ねることができます。

ブリュッセルはアムステルダムからもパリからも鉄道でつながっています。「住む国」と「訪れる国」を分けて考えると、ベルギーを諦めずに済むわけです。

ただし移動の際には旅券の携行が必要です。国境で検査が行われることがあると外務省も案内しています。

それでもベルギーに滞在したい場合

ワーホリの制度はなくても、ベルギーに行けないわけではありません。手続きは滞在の長さで変わってきます。

外務省の海外安全情報にある内容をもとに、3つの段階に分けて整理しました。

90日以内なら査証は要らない

日本とベルギーの間には査証(ビザ)免除の取決めがあり、観光や知人訪問といった目的で90日以内の滞在なら、査証は免除されています。

ベルギーはシェンゲン協定の加盟国でもあります。この枠組みでの短期滞在は「あらゆる180日間のうちの90日以内」という数え方で、日本の旅券を持っている人はシェンゲン・ビザも免除の対象です。

注意したいのは、この90日がシェンゲン領域での滞在として数えられる点です。隣国に滞在しながらベルギーに何度も足を運ぶ場合、日数の管理が欠かせません。数え方は駐日ベルギー大使館でご確認ください。

旅券にも条件があります。シェンゲン領域国からの出国予定日から3か月以上の有効期間が残っていて、なおかつ10年以内に発行されたものである必要があります。

確認すること

内容

滞在できる日数

あらゆる180日間のうち90日以内

旅券の残存有効期間

シェンゲン領域から出る予定日から3か月以上

旅券の発行時期

10年以内に発行されたもの

これらは外務省 海外安全情報のベルギーのページに書かれている内容で、2026年7月時点のものです。渡航前には必ず最新の案内をご確認ください。

3か月を超えるなら入国前に査証が必要

ここからが本題です。駐在・就労・留学など3か月以上の滞在を予定している場合は、目的に合った査証をベルギーに入国する前に必ず取得する必要があります。学校に通う場合も同じ枠組みで、入国前に目的別の査証を取り、入国後に滞在許可証を取ることになります。

申請先は駐日ベルギー大使館など、居住地を管轄する大使館または総領事館です。入国してから現地で申請する、という進め方は想定されていません。

もうひとつ知っておきたいのが、この査証の位置づけです。外務省は次のように説明しています。大使館が発給する査証は、ベルギー入国後に滞在許可証を取得するためのものであって、長期滞在そのものを許可したものではありません。

つまり査証が下りて終わりではなく、現地で滞在許可証を取る手続きが待っているということです。

問い合わせ先は駐日ベルギー大使館ですが、ひとつ心の準備が要ります。同大使館の査証に関する問い合わせは英語・フランス語・オランダ語でのみ対応されています。日本語での案内は用意されていません。

滞在の長さ・目的

必要な手続き

90日以内の観光・知人訪問

査証は免除される

3か月以上の駐在・就労・留学

入国前に目的別の査証を取り、入国後に滞在許可証を取る

就労

上記に加えてシングル・パーミットが必要

働くにはシングル・パーミットが要る

ベルギーで働く場合、2019年1月1日から制度が変わりました。滞在許可証と就労許可証を一体で運用する仕組みで、シングル・パーミットと呼ばれます。

問題は時間です。外務省は、人の移動が多い時期や夏冬の長期休暇シーズンには、許可の取り付けに少なくとも3〜4か月を要することがあると注意を促しています。

外務省の案内から読み取れるのは、次の3点です。

  • 滞在許可証と就労許可証は2019年から一体で運用されている
  • 繁忙期は許可の取り付けに少なくとも3〜4か月かかることがある
  • 3か月以上の滞在は入国前に査証を取る必要がある

ここがワーホリ制度のある国との決定的な違いです。ワーホリは休暇を過ごすことを主な目的とした制度で、滞在中の付随的な就労が認められています。一方ベルギーでは、就労も留学も入国前に目的別の査証を取っておく必要があります。

具体的な必要書類や費用は、目的や職種によって変わるものです。この記事では踏み込みません。駐日ベルギー大使館の案内をご確認ください。

よくある質問

最後に、ベルギーのワーホリについてよくある5つの疑問にお答えします。制度は追加や改定があるため、実際の手続きの前には外務省と各国大使館の案内をご確認ください。

将来ベルギーと協定が結ばれる可能性はありますか

公表されている予定は見つかりませんでした。現時点で分かるのは、2026年4月時点の一覧にベルギーが入っていないという事実だけです。

ただし協定国は増え続けています。2023年にウルグアイ・フィンランド・ラトビア、2024年にルクセンブルク、2026年にはマルタとイタリアが加わりました。

可能性がないとは言えません。ただ、いつになるか分からないものを待つより、いま行ける4つの隣国から選ぶほうが現実的です。最新の一覧は外務省のページでご確認ください。

年間発給枠の「無」はどういう意味ですか

発給できる人数に上限が設けられていない、という意味です。表の「無」は制度がないという意味ではありません。

ベルギーの隣国でいえばドイツが該当します。オーストラリア・ニュージーランド・デンマーク・ノルウェー・ポルトガル・スウェーデンも同じです。

枠のある国では、応募が集中すると抽選や先着で決まることがあります。上限がない国は、条件を満たしていれば人数を理由に落とされる心配がないということです。

シェンゲン圏なら自由に働けますか

移動と就労は別の話です。シェンゲン協定で自由になるのは国境を越える移動であって、働く権利ではありません。

たとえばオランダのワーホリ査証で滞在している方が、ベルギーで働くことはできません。就労が認められるのは、その査証を出した国の中だけです。

ベルギーで働きたいなら、前の見出しで触れたシングル・パーミットが必要になります。国境が開いていることと、働けることを混同しないでください。

ベルギーでは何語が使われていますか

地域によって違います。北半分のフランデレン地域はオランダ語、南半分のワロン地域はフランス語、東部にはドイツ語を話す地域もあります。

首都ブリュッセルはフランス語とオランダ語の両方が使われる地域です。国際機関が多く、英語が通じる場面もあります。

この言語の分かれ方が、行き先を選び直すときのヒントになります。フランス語圏に惹かれたならフランス、オランダ語圏に惹かれたならオランダ、という具合です。

30歳を過ぎていたらどうすればいいですか

ワーホリの申請は査証申請時に18歳以上30歳以下であることが要件です。31歳以上の方は、そもそもどの国でも制度を使えません。

なお外務省の案内によると、オーストラリア・カナダ・韓国・アイルランドとの間では原則18歳以上25歳以下で、各政府当局が認める場合に30歳以下まで申請できるとされています。2026年4月時点の内容です。

その場合、選択肢は学生としての滞在か、就労の許可を得ての滞在です。ベルギーであれば、前述のとおり入国前に目的に合った査証を取ることになります。

年齢の要件は国によって細かい違いがあります。29歳や30歳の方は、申請の時期によって間に合うかどうかが変わるため、行きたい国の大使館へ早めにご確認ください。

まとめ

日本とベルギーの間にワーキング・ホリデー制度はありません。外務省が公表する32か国・地域の一覧に入っていないためです。

ただしベルギーが接する4か国は、フランス・ドイツ・オランダ・ルクセンブルクのすべてに制度があります。惹かれた理由が言葉なのか街並みなのかで、近い国は変わってくるでしょう。

  • フランス語圏の暮らしならフランス
  • オランダ語圏の街並みならオランダ
  • 枠を気にせず申請したいならドイツ

制度は追加されることがあります。行き先を決める前に、外務省の一覧で最新の内容をご確認ください。

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