2026年10月27日

ニューヨークファッション留学の学校と費用|FIT・パーソンズ比較

ニューヨークファッション留学の道を、大学の学位課程・3週間の夏期集中講座・単位のない講座の3つで比べました。FIT・パーソンズ・プラットの学費と英語の基準、ロサンゼルスの学校、学生ビザで働ける範囲、メイクを仕事にするときの州の免許まで分かります。

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ニューヨークファッション留学の学校と費用|FIT・パーソンズ比較

「ニューヨークファッション留学に憧れるけれど、自分の英語力とお金で本当に行けるのだろうか」。FITやパーソンズの名前は知っていても、学位を取るべきか短期で試すべきか、どのビザが要るのかが分からず、一歩を踏み出せない方も多いはずです。現地で働きながら学べるのかという迷いも重なります。

ニューヨークでファッションを学ぶ道は、大学の学位課程・3週間の夏期集中講座・単位のない講座の3つです。本記事でそれぞれのビザと英語の基準、学校ごとの学費を見比べれば、目的と予算に合う学び方を選べます。

あわせて、ロサンゼルスの学校や、メイク・スタイリングを学ぶときの注意点も同じ流れで紹介します。

ニューヨークでファッションを学ぶ3つの道

ニューヨークでファッションを学ぶ道は、大学で学位を取る、3週間の夏期集中講座に参加する、単位のない短い講座を受ける、の3つです。どれを選ぶかで必要なビザと英語力が変わるため、まず自分がどこまで本格的に学びたいかを決めましょう。

学位を取るなら4年制か2年制の大学

本格的にデザイナーやファッション業界の仕事をめざすなら、大学の学位課程に入るのが確実な道です。ニューヨーク州立大学の一校であるFIT(Fashion Institute of Technology)には、2年制の準学士(AAS)と4年制の学士(BFA・BS)があります。

FITのファッションデザイン学科では、準学士で縫製やパターンなどの基礎を学び、そのあと学士に出願して、子ども服やスポーツウェアなど5つの専攻から選ぶ流れです。パーソンズやプラットのように、最初から4年制の学士課程で学ぶ美術大学もあります。学位課程は学生ビザ(F-1)で通い、出願には英語の試験の点数が必要です。

3週間の夏期集中講座は学生ビザで通う

まず短い期間で本場の授業を試したい人には、夏の集中講座があります。パーソンズの大人向け「Summer Intensive Studies」は、2027年夏が6月28日から7月16日までの3週間で、平日に1日6時間学んで3単位を取る講座です。

費用は授業料5,805ドルと大学の手数料274ドルで、対象は開始日に19歳以上(大学に1年以上在籍していれば18歳も可)の人です。単位がつくフルタイムの講座なので、アメリカ市民・永住者でない人は学生ビザで入国します。留学生の出願締切は2027年4月1日で、ビザの手続きがあるため早めの出願をすすめています。

ビザなしで受けられるのは単位のない講座だけ

観光と同じビザ免除(ESTA)で渡米して受けられるのは、単位のつかない短い講座やセミナーに限られ、学位や修了証につながるものは受けられません。米国国務省の規定では、学位や修了証につながる学習は、短くても観光ビザやビザ免除では認められません。

FITの継続教育センターによると、単位のない講座(noncredit course)は学生ビザが不要で、スタイリングやイメージコンサルティングなどの分野があります。一方で、観光やビザ免除の人が登録できるのは「Hot Topics」講座とセミナーだけで、許可された滞在期間の中で始まって終わるものに限られます。

学び方

期間の例

ビザ

英語の基準

大学の学位課程

主に2〜4年

学生ビザ F-1

IELTS 6.5〜7.0など

パーソンズの夏期集中講座

3週間

学生ビザ

IELTS 7以上など

FITの単位のない講座

1〜8回程度

観光ではHot Topics等のみ

講座ごとに確認

FITの単位のない講座は学生ビザ用の書類(I-20)が出ないため、日本から短期で渡航して受けられるのは「Hot Topics」講座とセミナーだけです。英語の基準は授業言語が英語でない学校から出願する人のもので、学校ごとに試験の種類と点数が違います。2026年10月時点の各校の公式サイトによるもので、最新は各校でご確認ください。

ニューヨークのファッション校の学費と英語力

ニューヨークの代表的なファッション校は、州立のFIT、私立のパーソンズとプラットの3校です。州立のFITは留学生でも学費を抑えやすく、私立の2校は学費も英語の基準も高めです。

FITは州立で学費を抑えやすい

FITはマンハッタンにあるニューヨーク州立大学の一校で、留学生は州外の学費を払います。2026〜2027年度の学士課程の州外の学費は1学期10,846ドル、準学士は1学期8,685ドルで、別に諸費用と年3,807ドルの健康保険が必要です。

専攻はファッションデザインのほか、ファッションビジネス、テキスタイル、靴・小物のデザイン、メンズウェアなど幅広くそろっています。英語はIELTS 6.5、またはTOEFL iBTで2026年1月21日以降の試験なら総合と各技能4以上が最低点です。デザインだけでなく業界の仕事全体を見て専攻を選びたい人に向いています。

パーソンズは4つの分野から選ぶ4年制

パーソンズ(Parsons School of Design)は、ニューヨークの私立大学The New Schoolの美術・デザイン学部です。ファッションデザインの学士(BFA)は4年・120単位で、コレクション制作や素材、製品、社会とのかかわりなど4つの分野から1つを選んで学びます。

2026〜2027年度の学費は、フルタイムで1学期31,174ドルです。英語の最低点はIELTS 7.0、TOEFL iBTは92(新しい尺度で5.0。ライティング・スピーキングも各5.0以上)と、3校の中でも高めです。出願は、アメリカの大学共通の出願システムであるCommon Appで行います。

プラットはブルックリンにある美術大学

プラット・インスティテュート(Pratt Institute)は、ブルックリンにキャンパスを置く私立の美術大学です。ファッションの学士(BFA)は4年・126単位で、デザイン学部のファッションデザイン学科が開いています。

2026〜2027年度の授業料は年64,703ドルで、寮に住む場合の見積もりは食費や教材費を含めて年90,967ドルです。英語の最低点はIELTS 7.0、TOEFL iBTは92(新しい尺度で5)です。マンハッタンではなくブルックリンのキャンパスで、美術大学の中でファッションを学びたい人の選択肢になります。

3校の学費と英語の基準を比べる

3校を学費と英語の基準で並べると、FITが学費・英語ともに入りやすく、私立の2校はどちらも高い水準です。

学校

種類

学士の学費

IELTSの最低点

FIT

州立

1学期10,846ドル

6.5

パーソンズ

私立

1学期31,174ドル

7.0

プラット

私立

年64,703ドル

7.0

学費は2026〜2027年度の公式の額で、FITは州外の学費、諸費用や健康保険・生活費は含みません。プラットは公式に年額だけが示されているため年額で載せており、秋・春の2学期分にあたります。学費は改定されることがあるため、最新は各校の公式サイトでご確認ください。

ロサンゼルスでファッションを学ぶ選択肢

ロサンゼルスでファッションを学ぶなら、アリゾナ州立大学(ASU)が運営するASU FIDMと、私立美大のOtis Collegeが主な選択肢です。かつての有名校FIDMは独立校としての課程を終えているため、古い情報のまま学校を選ばないよう注意しましょう。

FIDMは2025年にASU FIDMへ移った

ロサンゼルスのファッション専門校として知られたFIDM(Fashion Institute of Design & Merchandising)は、2023年4月にASUのファッション教育に加わると発表され、独立校としての課程を2025年3月31日に終了しました。

現在は「ASU FIDM」として、ロサンゼルスとフェニックスで4年制のファッションの学位を開いています。デザインのほか、製品開発やマーチャンダイジング(商品の企画・販売計画)などの学位があります。FIDMの名前で学校を探すときは、出願先と課程をASU FIDMの公式サイトで確かめましょう。

Otis Collegeは現役デザイナーが指導する

Otis College of Art and Designは、ロサンゼルスにある私立の美術大学です。ファッションデザインの学士(BFA)では、業界で活躍するデザイナーが「メンター」として加わり、教員と一緒に学生の服づくりを指導します。

項目

Otis College BFA

授業料

年55,744ドル

諸費用

年1,128ドル

英語の最低点

IELTS 6.5・TOEFL iBT 79

学外に住む場合の総額

年93,477ドル

金額は2026〜2027年度の公式の見積もりで、総額には健康保険などが含まれます。最新はOtis Collegeの公式サイトでご確認ください。

LAはニューヨークと違う刺激がある街

同じアメリカでも、ロサンゼルスはニューヨークとは街の雰囲気が大きく違います。20歳でロサンゼルスに2か月留学した人は、Study Work Hubの体験談でこう書いていました。

LAには世界中から「何かを成し遂げたい」人が集まっています。人種、年齢、価値観がバラバラなのが当たり前なので、周囲の目を気にせず「自分は自分でいい」というポジティブなマインドが自然と身につきました。

学校の学費や課程に加えて、どんな街で数年を過ごしたいかも、都市を選ぶ大事な基準です(体験談を読む)。ニューヨークの街の様子はニューヨークの都市ページで比べられます。

ファッション留学の学生ビザと働ける範囲

アメリカでファッションを本格的に学ぶには学生ビザが必要で、在学中に働けるのは原則として学内の仕事だけです。日本とアメリカの間にはワーキングホリデーの協定がないため、「留学しながら現地のアパレルで自由に働く」計画は立てられません。

週18時間以上の授業は学生ビザが必要

米国国務省の日本向けのビザ案内は、週18時間以上の授業を受ける場合は学生ビザ(F-1)が必要としています。大学の学位課程はF-1、職業訓練の専門学校で学ぶ場合はM-1という別の学生ビザです。

学生ビザは、入学先から受け取る入学許可の書類(I-20)をもとに申請します。FITでは、合格後に資金を証明する書類と入学金を出したあとにI-20が発行されます。ビザ免除(ESTA)は留学には使えず、入国審査で目的が留学と判断されると入国を認められないため、学ぶ内容に合ったビザを選ぶことが出発点です。

在学中の仕事は学内で週20時間まで

F-1の学生が授業期間中に働けるのは、原則として大学の中の仕事で、時間は週20時間までです。米国移民局(USCIS)によると、F-1の学生は最初の1年間は学外で働けません。

1年目を終えたあとの学外の仕事は、原則としてカリキュラムに組み込まれたインターンシップ(CPT)や、専攻に関係する実習(OPT)に限られ、学校の担当者や移民局の許可が必要です。街のアパレル店でアルバイトをして生活費をまかなう前提の資金計画は、ビザの決まりに合わないと考えましょう。

卒業後に働けるOPTは原則12か月

卒業後は、申請して移民局の許可を受ければ、専攻に直接関係する仕事で最長12か月のOPT(実習としての就労)ができます。卒業前に使った期間は、卒業後の12か月から差し引かれます。

理工系(STEM)の学位はOPTを24か月延長できますが、米国国土安全保障省の対象リストに芸術系の分野は入っておらず、ファッションの名がつく学位も載っていません。ファッションデザインで留学する人は、卒業後にアメリカで働ける期間を原則12か月と考えて計画を立てましょう。制度は変わることがあるため、最新は米国大使館・移民局の公式サイトでご確認ください。

メイクやスタイリングを学ぶときの注意点

ニューヨークでメイクを学んで仕事にしたい人は、ニューヨーク州の免許の決まりを先に確かめる必要があります。服のデザイン以外では、FITの化粧品マーケティングやスタイリングの学位、単位のない講座も選択肢になります。

NY州でメイクを仕事にするには免許が要る

ニューヨーク州の法律では、お金を受け取ってメイクをする仕事は「エステティクス(Esthetics)」の免許の範囲に入り、免許なしでは行えません。州の担当部局によると、州内で免許を取るには600時間の認定課程を修了し、州の筆記試験と実技試験に合格する必要があります。国外で同等の教育を受けたと証明できれば、課程が免除される場合もある、というのが州の案内です。

免許でできる仕事の例には、特別なイベントのメイクや映画・テレビの制作現場での仕事が挙げられています。化粧品の売り場でのお試しなどは例外とされていますが、メイクを仕事にするつもりなら、免許につながる州の認定課程かどうかを学校選びの最初の基準にしましょう。免許があっても、留学生が働けるかどうかは学生ビザの決まりで別に決まります。

FITには化粧品やスタイリングの学位もある

FITの学部には、服のデザイン以外の学位も多くあります。化粧品・香水のマーケティングを学ぶ「Cosmetics and Fragrance Marketing」や、写真や映像のためのスタイリングを学ぶ「Styling for Creative Media」などです。

化粧品の学位はメイクの技術を身につける実技の課程ではなく、商品を企画して売る側の仕事を学ぶ課程です。美容業界で働きたい人は、手を動かす技術を学びたいのか、ブランドの企画やマーケティングに進みたいのかで、選ぶ課程が変わります。

単位のない講座は観光で受けられるものが限られる

FITの継続教育センターの単位のない講座には、ファッションスタイリングやイメージコンサルティング、ファッションビジネスの分野があります。ただし日本から観光やビザ免除で短期に渡航して受けられるのは「Hot Topics」講座とセミナーだけで、スタイリングなどの修了証プログラムはアメリカに住んでいる人向けです。

講座は1回から8回程度の短期集中で、合否だけがつき、単位にはなりません。料金は講座ごとに違うため、申し込む前に、自分の入国方法で受けられる講座かと料金を学校に確かめましょう。

よくある質問

ニューヨークファッション留学について、よく出る質問への答えをまとめました。

英語が苦手でもFITに入れますか?

学位課程には英語の最低点があり、FITの学部はIELTS 6.5などが基準です(2026年10月時点)。今の英語力が届かないなら、出願の前に英語の試験で基準を超えられるよう準備期間を取りましょう。

ESTAでファッションの講座を受けられますか?

単位のつかない短い講座やセミナーに限られます。単位がつく講座は、学校が学生ビザ用の書類(I-20)を出すフルタイムの課程でなければ、海外から受けに行けません。受けたい講座が自分の入国方法で受けられるか、申し込む前に学校に確かめましょう。

留学中にアパレルの店で働けますか?

学生ビザ(F-1)で授業期間中に働けるのは、原則として学内の仕事で週20時間までです。学外の仕事は1年目を終えたあとのCPTやOPTに限られ、事前の許可が必要です。

アメリカでワーホリはできますか?

できません。外務省によると、日本のワーキングホリデーの相手は32か国・地域(2026年4月1日現在)で、アメリカは入っていません。働きながら海外で暮らしたい人は、協定のある国と比べて選びましょう。

まとめ

ニューヨークファッション留学は、大学の学位課程、パーソンズの夏期集中講座、FITの単位のない講座の3つから選べます。学位や単位のつく講座は学生ビザが必要で、学費はFITの州外の学士で1学期10,846ドル、私立は1学期3万ドル台からと差が大きく、在学中の仕事は原則として学内に限られます。

次にやることは、学位か短期かを決め、候補の学校の英語の基準と学費を公式サイトで確かめることです。アメリカ留学全体の費用や都市はアメリカの国ページで比べられます。

この記事の出典

学費・英語の基準・制度は2026年10月28日に各公式サイトで確認しました。最新は各公式サイトでご確認ください。

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