台湾で長期留学するには|半年以上のビザと居留の条件・費用
半年以上の台湾留学は、ビザなしではなく研習中文の停留ビザで入国し、停留を延ばしながら同じ学校で4か月学んで居留を申請するのが基本です。居留の条件、居留証と健康保険、アルバイトの許可、学び方と学費まで分かります。

「台湾で半年以上、腰を据えて中国語を学びたい」。そう考えても、ビザなしで行けるのか、長く住むにはどんな手続きが要るのか、不安が先に立つ方も少なくないはずです。短期の留学とどこが違うのかが分からず、計画を立てられないという迷いも重なります。
そこで本記事では、半年以上の台湾留学に必要な入国のしかたと居留の条件を、台湾外交部領事事務局などの公式情報で整理します。期間ごとの手続きを表で確かめられるので、出発前に何を用意すればよいかが分かりやすくなるでしょう。
あわせて、居留証を取ったあとの健康保険やアルバイトの決まり、長期留学の学び方と学費、出発前に決めておきたいことも同じ流れで確かめていきましょう。
台湾の長期留学は入国のしかたで決まる
半年以上の語学留学をするなら、ビザなしではなく、中国語を学ぶための停留ビザで台湾に入国します。途中で停留を延ばしながら同じ学校で4か月学び、さらに3か月以上登録を続ければ、台湾にいるまま居留を申請でき、長く滞在できるようになるのが基本の流れです。
留学の期間と形 | 入国のしかた | 台湾での手続き |
|---|---|---|
90日までの語学研修 | 目的に合ったビザを代表処に確認 | 原則なし |
半年以上の語学留学 | 研習中文の停留ビザ | 停留を延長し4か月後に居留を申請 |
大学・大学院 | 居留ビザ | 入国後に居留証を申請 |
表は台湾外交部領事事務局の案内(2026年6月更新)がもとです。3か月までの研修は、台湾短期語学留学の記事で詳しく比べています。
ビザなしで入ると居留に切り替えられない
台湾外交部領事事務局は、ビザなしで入国した人は、中国語を学ぶことを理由に居留へ切り替えたり、滞在を延ばしたりできないとしています。中国語を学ぶ以外の目的の停留ビザで入った人も同じです。
日本人はビザなしで台湾に入れますが、長く学ぶつもりなら、この入り方を選ぶと途中で帰国しなければなりません。半年以上の計画なら、渡航の前にビザを取ることが出発点になります。
語学なら研習中文の停留ビザで入る
半年以上の語学留学では、中国語を学ぶ目的の停留ビザで入国します。台湾外交部領事事務局の案内では、このビザで入国し、教育部が認めた大学付属の華語センターで学ぶことが、居留を申請するための前提です。
日本では台北駐日経済文化代表処がビザの窓口です。停留の期限は60日か90日で、延長を申請すれば合計6か月まで滞在できます。必要な書類は学校の入学許可などで変わるので、学校の案内とあわせて代表処で確かめましょう。
同じ学校で4か月学ぶと居留を申請できる
研習中文の停留ビザで入国し、同じ学校で4か月続けて学んで、さらに3か月以上の登録を続ける人は、台湾にいるまま内政部移民署に居留を申請できます。2024年1月1日からは、先に居留ビザへ切り替える手続きが要らなくなりました。
停留の最初の期限は4か月より前に来るので、まず移民署で停留を延長し、4か月学んだあと、延長した期限が切れる前に居留を申請するという順番になります。延長の申請には華語センターの登録の証明と出席の記録が必要なので、最初の学期から欠席に気をつけましょう。
語学留学で居留を申請するための条件
語学留学で居留を申請するには、授業の時間と出席、資金、健康診断などの条件があります。どれも学校に通い始めてからでは取り戻しにくいので、最初の学期から意識しておきましょう。
平日に週15時間以上の授業を受ける
台湾外交部領事事務局の案内では、月曜から金曜までに、週15時間以上の授業を受けていることが条件です。在学証明と登録の証明は、教育部が認めた大学付属の華語センターが出したものに限られます。
個人レッスン中心の民間の教室や、週の授業時間が短いクラスでは条件を満たせないことがあります。申し込む前に、居留の申請に使える課程かを学校に確かめましょう。
欠席は授業時間の4分の1まで
欠席は、休みの届けを出した分も含めて、授業時間全体の4分の1までと決められています。申請には出席の記録と、学んでいる間の成績の提出も必要です。
旅行や体調不良で休みが続くと、居留を申請できなくなるおそれがあります。長期の旅行は学期の休みに計画すると、出席の条件を守りやすいでしょう。
3か月分の資金と健康診断の証明が要る
申請には、3か月分の生活を支えられる資金の証明が必要です。本人か、両親・祖父母・兄弟姉妹の資金、海外からの送金、奨学金の証明のどれかで示し、本人以外の資金なら家族関係の証明も添えます。
ほかに、最近3か月以内の健康診断の合格証明や、中国語を学ぶ目的と計画を書いた研習計画書も求められます。健康診断は台湾の衛生福利部が指定した病院で受けるか、海外で受けた場合は代表処の認証が必要です。
居留証を取ったあとの暮らしの手続き
居留が認められたら、居留証を受け取り、台湾に6か月住んだ時点で健康保険に入ります。アルバイトをしたい人は、別に労働部の許可が必要です。
居留ビザの人は30日以内に居留証を申請
台湾外交部領事事務局によると、大学・大学院生など居留ビザで入国した人や台湾で居留ビザを得た人は、入国の翌日か発給の日から30日以内に、住む地域の移民署の窓口で外僑居留証と再入国の許可を申請します。居留できる期間は、居留証に書かれた期限までです。
語学留学の人は、移民署に居留を申請する流れの中で居留証を受け取ります。居留証は、長期の滞在中の身分証のような役割を持ちます。期限が近づいたら早めに延長の手続きをし、期限を過ぎて滞在しないよう気をつけましょう。
6か月住むと健康保険に入る
衛生福利部によると、居留証を持ち、台湾に6か月住んだ外国人は、台湾の全民健康保険に入る必要があります。外国人の学生も、台湾に住んで6か月になれば加入の対象です。
中央健康保険署の案内では、6か月は続けて住むか、出国が1回30日以内ならその日数を除いて数えます。語学留学では停留ビザで過ごす期間もあり、健康保険に入れるまで時間がかかるので、日本で海外留学保険に入って備えましょう。居留証の期限が切れると健康保険も使えなくなるため、延長も忘れないことが大切です。
アルバイトには労働部の許可が要る
台湾で留学生がアルバイトをするには、労働部の工作許可を受ける必要があります。就業服務法では、許可を得ずに働くと3万〜15万台湾ドルの過料に加え、出国を命じられ、その後は台湾で働けなくなります。
語学課程の学生は、6か月以上学んでから申請でき、学費や生活費をまかなえない事情などを学校が認めることも条件です。許可が出ても、夏と冬の休み以外は週20時間までなので、生活費をアルバイトでまかなう計画は立てず、資金を用意してから出発しましょう。
長期留学の学び方と学費
台湾の長期留学は、大学付属の華語センターで学期を重ねて中国語を学ぶ形と、大学や大学院に進む形に分かれます。華語センターの学費は1学期で約2.7万〜4.5万台湾ドルで、半年なら2学期分を見込みます。
華語センターで学期を重ねて学ぶ
大学付属の華語センターは学期制で、1学期は約10〜16週です。半年から1年の留学なら、2〜4学期を続けて受けることになります。
学期ごとにレベル別のクラスで学ぶので、長く通うほど上のクラスへ進めます。居留を申請するには同じ学校で4か月以上学ぶ必要があるため、途中で学校を変える予定がある人は時期に気をつけましょう。
大学や大学院に進む道もある
語学留学のあとに、台湾の大学や大学院へ進む人もいます。正規の学位の課程に入る場合は、入学許可をもとに居留ビザを申請して入国するのが基本です。
授業を中国語で受けるか英語で受けるかで、求められる語学力が変わります。英語で学べる課程は、台湾の英語留学の記事で確かめられます。
学費は1学期で約2.7万〜4.5万台湾ドル
台北・台中・高雄の大学付属の華語センターの公式サイト(2026年10月時点)では、学費は1学期で約2.7万〜4.5万台湾ドルです。半年なら2学期分、1年なら4学期分ほどの学費に、申請料や教材費、住まいと生活費が加わります。
学校ごとの学費や学期の長さは、台湾短期語学留学の記事で各センターの公式の金額を並べて比べています。長期になるほど学校による差が大きくなるので、1学期あたりの額で比べましょう。
出発前に決めておきたいこと
長期留学は、学校の申し込み、奨学金、ビザの手続きを逆算して進める必要があります。働きながら滞在したい人は、ワーキングホリデーと比べてから決めましょう。
申し込みは開講の数週間〜3か月前
華語センターの申し込みの締め切りは、学校によって開講の数週間前から3か月前までと幅があります。入学許可を受け取ってからビザを申請するので、締め切りから逆算して準備を始めましょう。
居留の申請には健康診断の証明も要るため、日本で受けるなら時期を合わせておくと手間が減ります。仕事を休む人は、学校の申し込みの時期に合わせて職場に伝える時期も決めておきましょう。
3か月以上なら華語文奨学金に応募できる
台湾の教育部の華語文奨学金は、3か月以上学ぶ人が対象です。2026年度の要項では月額28,000台湾ドルが支給され、学費は自分で払います。
選考があり、2026年度の日本の定員は25名で、申請は2月から3月まででした。長期留学なら支給期間を生かしやすいので、次の募集の時期を早めに確かめておきましょう。
働きたいならワーホリと比べる
働きながら長く滞在したいなら、ワーキングホリデーも選択肢です。日本と台湾のワーホリは原則18〜30歳が対象で、2026年2月1日から生涯2回まで参加できるようになりました。
学ぶことが主な目的なら停留ビザや居留ビザ、働くことも重視するならワーホリと、目的で選びましょう。ワーホリの条件は台湾ワーホリ完全ガイドで確かめられます。
よくある質問
台湾の長期留学について、よく出る質問への答えをまとめました。
半年の留学でも居留証は必要ですか?
研習中文の停留ビザは、延長を申請すれば合計6か月まで滞在できます。6か月以内に学び終えるなら居留は要りませんが、6か月を超えて学ぶなら、延長した停留の期限が切れる前に居留を申請しましょう。
ビザなしで入国して延長できますか?
できません。台湾外交部領事事務局は、ビザなしで入国した人が中国語を学ぶことを理由に滞在を延ばしたり、居留に切り替えたりすることを認めていないためです。
語学留学中にアルバイトはできますか?
働くには労働部の工作許可が必要です。語学課程の学生は6か月以上学んでから申請でき、許可後も休み以外は週20時間までなので、資金を用意してから出発しましょう。
3か月だけの留学はどうすればいいですか?
3か月の留学は、華語センターの1学期に通う形が中心です。学校の選び方や学費は、台湾短期語学留学の記事で詳しく比べています。
まとめ
台湾の長期の語学留学は、ビザなしではなく中国語を学ぶための停留ビザで入国し、停留を延ばしながら同じ学校で4か月学び、さらに3か月以上登録を続けて居留を申請するのが基本です。申請には週15時間以上の授業、欠席は4分の1まで、3か月分の資金などの条件があります。居留証を取って6か月住むと、健康保険に入ります。
次にやることは、教育部が認めた大学付属の華語センターから候補を選び、申し込みの締め切りと停留ビザの書類を確かめることです。ほかの国と比べたいときは、留学・ワーホリ診断で自分に合う国を探してみましょう。
この記事の出典
制度・金額は2026年10月31日に各公式サイトで確認しました。最新は各公式サイトでご確認ください。