2026年10月23日

正規留学とは?語学留学・交換留学との違いと期間・費用の目安

正規留学とは、海外の学校に正規の学生として入学し、卒業して学位や資格を取る留学です。語学留学・交換留学・認定留学・ワーホリとの違いを表で比べ、私費留学・学部留学・母子留学の意味、期間・費用・英語力の目安、準備を始める時期まで整理しました。

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正規留学とは?語学留学・交換留学との違いと期間・費用の目安

「正規留学とは何だろう。語学留学や交換留学と何が違うのだろう」。進路を考え始めて留学のページを見ると、私費留学や学部留学、母子留学など似た言葉が次々に出てきて、どれが自分に当てはまるのか分からなくなる人は多いはずです。費用や英語力がどれくらい必要なのかという迷いも重なります。

そこで本記事では、正規留学の意味と、語学留学・交換留学・認定留学・ワーキングホリデーとの違いを、比べやすい表で整理しました。自分の目的に合う留学の形を、家族とも同じ言葉で話し合えます。

あわせて、関連する言葉の意味や期間・費用・英語力の目安、準備を始める時期も同じ流れで紹介します。

正規留学とは海外の学校で学位を取る留学

正規留学とは、海外の学校に正規の学生として入学し、その学校を卒業して学位や卒業資格を取ることをめざす留学です。大学の学部だけでなく、高校・大学院・専門学校への留学も含まれ、入学前の準備コースは正規課程に入る前の段階として分けて考えます。

正規留学は卒業して学位や資格を取る留学

日本学生支援機構(JASSO)の留学ガイドブックは「正規留学(留学先で学位を取得)」と書き、海外留学情報サイトでも「留学先の学校を卒業して学位や資格を取得することを目的とした留学」と説明しています。「学位取得留学」という呼び方もあり、意味は同じです。

正規留学は法律で決まった言葉ではなく、留学の目的で分けた呼び方として使われています。現地の学生と同じ立場で授業を受け、決められた単位を取って卒業する点が、語学学校に通う留学や日本の大学に在籍したまま行く留学との大きな違いです。

高校・学部・大学院・専門学校も正規留学に入る

正規留学には、海外の高校を卒業する留学、大学の学部で学士を取る学部留学、大学院で修士・博士を取る大学院留学、専門学校で職業の資格(ディプロマ)を取る留学などがあります。アメリカの2年制大学で学び、4年制大学に編入して学士を取る道もあります。

JASSOによると、海外の高校を卒業する留学は、現地の生徒と同じ授業についていける語学力と学力が必要です。アメリカの公立高校は留学生が在籍できる期間が最長12か月と決まっているため、高校卒業をめざすなら私立高校が前提になります。2026年10月時点の各国政府の案内で、最新は公式サイトでご確認ください。

準備コースは正規課程に入る前の段階

イギリスやオーストラリアの大学では、日本の高校を卒業した人が「ファウンデーション」と呼ばれる大学進学準備コースを経てから学部に入るのが一般的です。JASSOは、3年制の学士課程に入るには一般にこのコースの修了が前提だと説明しています。

準備コースや大学付属の語学コースは、学位課程そのものではなく、正規課程に入るための準備の段階です。準備コースから学部までをまとめて入学許可を出す大学もあるので、出願前にどこからが学位課程かを確かめておきましょう。

正規留学とほかの留学の違い

正規留学は現地の学位を取るのに対し、語学留学は語学を学ぶこと、交換留学と認定留学は日本の大学の学位をめざしながら海外で学ぶことが目的です。ワーキングホリデーは学校に通える期間に上限があり、数年かかる学位課程には通えません。

語学留学は学位ではなく語学を学ぶ

語学留学は、語学学校や大学付属の語学コースで外国語を学ぶ留学です。JASSOのガイドブックによると、卒業資格・成績・語学力などの入学条件がないことが多く、数日から数か月のコースを選べます。

修了証はもらえても、学位は取れません。JASSOは、限られた時間で語学力を最大限高めることが目的なら、語学留学は十分に意義があるとしており、正規留学より劣る留学というわけではありません。目的に合わせて選ぶことが大切です。

交換留学と認定留学は日本の大学の学位をめざす

交換留学は、在籍する日本の大学と協定を結んだ海外の大学で、数週間から1学年間学ぶ留学です。留学期間は日本の大学の在学期間に数えられ、学費は日本の大学か留学先のどちらか一方に払うのが一般的だとJASSOは説明しています。

認定留学は、自分で選んだ海外の大学に留学し、一定の条件を満たせば休学扱いにならない留学で、留学先の学費は一般に本人が全額払う形です。どちらも取れるのは単位で、学位は日本の大学で取る仕組みです(両方の大学の学位が取れるダブルディグリー制度を設ける大学もあります)。2026年10月時点のJASSOの案内で、最新は公式サイトでご確認ください。大学の制度の比べ方は留学できる大学の選び方にまとめています。

ワーキングホリデーでは学位課程に通えない

ワーキングホリデーは、休暇を楽しみながら旅行や滞在の資金を補うために働くことを認める制度で、日本は2026年4月1日時点で32か国・地域と協定を結んでいます。対象はおおむね18〜30歳です。

学校に通える期間には上限があり、オーストラリアは最長4か月、ニュージーランドは合計6か月までです。3〜4年かかる学位課程はこの範囲に収まらないため、正規留学は学生ビザで行くことになります。アメリカや中国、マレーシアなどは協定国ではありません。2026年10月時点の外務省と各国政府の案内で、最新は公式サイトでご確認ください。

留学の種類を比べる早見表

JASSOの説明をもとに、主な留学の種類の違いをまとめました。

種類

目的

期間の目安

取れるもの

正規留学

現地の学校を卒業する

学部3〜4年など

現地の学位・卒業資格

語学留学

語学を学ぶ

数日〜数か月

修了証

交換留学

協定校で学ぶ

数週間〜1学年

単位

認定留学

自分で選んだ大学で学ぶ

1学期〜1年

単位

ワーキングホリデー

休暇と就労の体験

原則1年

学位は取れない

交換留学と認定留学で取った単位が日本の大学で認められるかは、大学ごとの決まりによります。ワーキングホリデーの期間は国によって違い、延長できる国もあります。

私費留学・学部留学・母子留学の意味

私費留学は費用の出どころ、学部留学と大学院留学は学校の段階、母子留学は親が付き添う行き方で分けた呼び方で、正規留学と並ぶ別の種類ではありません。母子留学は、親が滞在できる条件が国によって大きく違う点に注意しましょう。

私費留学は費用の出どころで分けた呼び方

私費留学や個人留学は、自分や家族が費用を出す留学のことで、国の費用で行く国費留学や、大学の派遣と対比して使われます。費用の出どころで分けた呼び方で、正規留学か語学留学かとは別の分け方です。

そのため、私費で行く正規留学も、私費で行く語学留学もあります。JASSOは、すべての留学費用をまかなえる奨学金はごく少数だとしており、正規留学でも自己資金と奨学金を組み合わせて費用をまかなうのが現実的です。2026年10月時点のJASSOの案内で、最新は公式サイトでご確認ください。

学部留学と大学院留学は学校の段階の呼び方

学部留学は海外の大学の学部で学士をめざす留学、大学院留学は修士・博士をめざす留学で、どちらも学位を取るなら正規留学にあたります。JASSOによると、大学院に入るには学士の学位かそれと同等の資格が必要です。

一方、交換留学で海外の大学の学部の授業を受けることも、「学部で学ぶ留学」と呼ばれる場合があります。言葉だけで判断せず、現地の学位を取るのか、日本の大学の単位を取るのかを確かめましょう。

母子留学は親が付き添える国が限られる

母子留学や親子留学は、子どもが現地の学校に通い、親が付き添う行き方を指すことが多い言葉です。親がどんな資格で滞在できるかは国によって違い、多くの国で親は働けません。

国

親が滞在する方法

主な条件

オーストラリア

学生保護者ビザ

18歳未満の学生の世話

ニュージーランド

保護者向けの訪問者ビザ

17歳以下など・親1人

カナダ

訪問者として同伴

子は就学許可が必要

イギリス

子に付き添う親のビザ

申請時に子が4〜11歳・私立校

マレーシア

保護者の滞在許可

保護者は就労禁止

イギリスの親向けの専用ビザ(Parent of a Child Student visa)で付き添えるのは、申請時に子どもが4〜11歳の場合で、滞在は子どもが12歳になるまでです。このビザでは親は働くことも学ぶこともできず、中高生の母子留学には使えません。ワーキングホリデーは子どもを連れて行けないため、親子留学の手段としては使えない点にも注意が必要です。2026年10月時点の各国政府の案内で、最新は公式サイトでご確認ください。

正規留学の期間・費用・英語力の目安

正規留学の期間は、学部で3〜4年、修士で1〜2年が目安です。授業料は国と大学によって大きく違い、英語試験の基準も大学ごとに決まっているため、志望校の公式サイトで留学生向けの金額と基準を確かめることが欠かせません。

学部は3〜4年で修士は1〜2年が目安

学部の標準的な年数は、アメリカが4年、イギリスが3年(スコットランドは4年)、オーストラリアが3〜5年(学位の組み立てによる)、ニュージーランドが通常3年です。イギリスなどで準備コースを経る場合は、さらに1年ほどかかります。

大学院の修士課程は、アメリカで通常1〜2年、イギリスで通常フルタイム12か月です。日本の大学より短く卒業できる国もあるので、総額を比べるときは年数も合わせて考えましょう。年数は2026年10月時点の各国政府と大学の案内によるもので、最新は公式サイトでご確認ください。

授業料は国と大学で大きく違う

授業料は国と大学によって大きく違います。カリフォルニア大学は2027〜28年度に入学する留学生の1年分の授業料を5万7,300ドルと見積もり、JASSOの案内(2024年7月更新)によるとオーストラリアの学士の授業料は年2万〜4万5,000豪ドルです。

ドイツの州立大学のように、学士の授業料が原則かからない国もありますが、EU域外の学生に授業料を課す州(バーデン=ヴュルテンベルク州など)があり、学期ごとの負担金は別にかかります。JASSOは、留学生向けの学費が現地の学生と別に決められている国があるので、必ず留学生用の金額を確かめるよう呼びかけています。最新の金額は志望大学の公式サイトでご確認ください。

英語の基準は大学ごとに違う

英語で学ぶ大学に正規留学するには、TOEFLやIELTSなどの英語試験の点数が必要です。たとえばカリフォルニア大学は、1年次の出願で求める最低点をIELTS 6.5、TOEFL iBT 4.5としており(キャンパスによってはより高い点を求めます)、TOEFL iBTは2026年1月21日から1〜6点の新しい尺度に変わりました。

英語が足りないときは、大学付属の語学コースから学部に進む道もあります。25歳でアメリカ・シカゴの大学に留学した人は、語学のクラスから大学の通常の授業に進み、学位を取って卒業した経験を、Study Work Hubの体験談でこう書いています(体験談を読む)。

そのお陰で最初は予定していなかった、大学の学位も取得して卒業する事が出来た事によって大きな自信となり、その後の就職活動にもスムーズにすることが出来て本当に良かったです。

JASSOによると、大学付属の語学コースで決められた成績を取ると、入学に必要な語学試験が免除される場合もあります。基準は2026年10月時点の各大学の案内で、最新は志望校の公式サイトでご確認ください。

正規留学で気をつけたいこと

正規留学では、入学より卒業のほうが難しい場合があること、学校が正式に認定・登録されているかを確かめる必要があること、奨学金だけで費用をまかなうのは難しいことの3点に気をつけましょう。どれも出発前に調べておけば避けやすい点です。

卒業は入学より難しいことがある

米国大使館などが運営するEducationUSA日本は、アメリカの大学について、留学生も一定の成績を保てず必要な単位が取れなければ退学になりうると注意しています。入学は書類審査で決まっても、卒業まで成績を保つ努力が欠かせません。

授業では、英語で課題をこなし、発表や議論に参加することも求められます。入学前に英語力を高めておくと、入学後の負担を軽くできます。卒業までの年数が延びると費用も増えるので、余裕を持った計画を立てましょう。

認定・登録された学校かを確かめる

JASSOは、正式に認定・登録された学校でないと、留学生の受け入れが認められずビザが下りない、取った学位や資格の評価が違う、といった不都合が起こりうると説明しています。CollegeやInstituteといった名前だけでは、学校の種類は判断できません。

EducationUSA日本も、お金を払えば学位を出す「ディプロマ・ミル」と呼ばれる機関に注意するよう呼びかけています。志望校が決まったら、その国の政府や認定団体の情報で、正式な大学かどうかを確かめておきましょう。

奨学金だけで費用をまかなうのは難しい

JASSOは、すべての留学費用をまかなえる奨学金はごく少数なので、一部または全部を自分で準備する前提で資金計画を立てるよう勧めています。日本の高校から海外の学部へ進む人向けのJASSOの給付型奨学金も、授業料は支給されません。

また、留学生のアルバイトは法律で制限・禁止している国が多く、得られる収入も多くないとJASSOは説明しています。学費と生活費は、働かなくてもまかなえる計画にしておくことが大切です。2026年10月時点の案内で、最新はJASSOの公式サイトでご確認ください。

正規留学の準備を始める時期

大学への正規留学は、出発の約1年半前から準備を始めるのが目安です。日本で応募する奨学金には1年以上前に締め切るものもあるので、高校生・大学生・社会人それぞれの立場に合わせて、早めに次の一歩を決めましょう。

大学への正規留学は1年半前から準備する

JASSOは、大学など高等教育機関への留学は約1年半前から準備を始めるよう勧めています。ガイドブックで示されているのは、情報収集を1年半前から、出願の手続きを1年前から始める流れです。

語学学校なら情報収集は6か月前、出願は3か月前からが目安なので、正規留学は語学留学よりずっと早く動く必要があります。英語試験の点数を取るにも時間がかかるため、志望する国と大学を決めたら、試験の日程から逆算して計画を立てましょう。

日本の奨学金は1年以上前に締め切ることも

JASSOのガイドブックは、日本で申請する奨学金には留学開始の1年以上前に締め切るものもあると注意しています。たとえばJASSOの学部向けの給付型奨学金は、例年7月下旬〜8月に募集要項が公開され、締切は10月上旬です。

大学院向けの給付型奨学金も、例年9月ごろに募集要項が公開され、10月上旬に締め切られます。行きたい時期が決まっていなくても、使えそうな奨学金の時期だけは先に調べておくと、選択肢を逃さずにすみます。2026年10月時点のJASSOの案内で、最新は公式サイトでご確認ください。

高校生・大学生・社会人で変わる次の一歩

高校生なら、海外の大学の入試が書類審査中心であることを知り、高校の成績と英語力を伸ばすことから始めましょう。国ごとの入学のしかたは、志望する大学の公式サイトや、アメリカならEducationUSAのような公的な窓口で確かめられます。日本の大学に進まずに海外で学位を取る道は、大学に行かずに留学する方法で詳しく解説しています。

大学生なら、交換留学や認定留学で日本の学位を取りながら学ぶ道と、卒業後に海外の大学院へ進む道を比べましょう。社会人も出願でき、JASSOは学校が社会人か学生かで扱いを変えることはほとんどないと説明しています。

よくある質問

正規留学について、よく出る質問への答えをまとめました。

正規留学と語学留学はどちらがいいですか?

目的によって違います。現地の学位を取って専門を学びたいなら正規留学、限られた時間で語学力を高めたいなら語学留学が向いています。JASSOも、留学の価値は種類ではなく目的で考えるべきだという立場です。

英語が苦手でも正規留学できますか?

できる場合があります。英語の基準を満たしていなくても、大学付属の語学コースや準備コースから学部に進む道があり、条件付きで入学を認める大学もあります。ただし学位課程に入る時点では、決められた英語の水準に達していることが条件です。

正規留学で取った学位は日本で通用しますか?

正式に認定された海外の大学で修業年限3年以上の課程を終え、学士にあたる学位を取った人は、日本の大学院の入学資格が認められます。最終的な判断は各大学院が行い、就職での評価は企業によって違うため、志望先の要項で確かめましょう。2026年10月時点の文部科学省の規定による内容で、最新は文部科学省や志望する大学院の公式サイトでご確認ください。

社会人でも正規留学できますか?

できます。JASSOによると、海外の学校は出願の時点で社会人か学生かによって扱いを変えることはほとんどありません。大学院では職歴を求める分野もあるので、仕事の経験を生かせる場合もあります。

まとめ

正規留学とは、海外の学校に正規の学生として入学し、卒業して学位や卒業資格を取る留学です。語学を学ぶ語学留学や、日本の大学の学位をめざす交換留学・認定留学とは目的が違い、学部なら3〜4年かかるため、費用と英語力の準備を早めに始めましょう。

次にやることは、自分の目的が「現地の学位」なのか「語学」なのか「日本の学位を取りながら学ぶ」なのかを決め、行きたい国の大学の公式サイトで年数と費用を確かめることです。日本の大学の留学制度は留学できる大学の選び方で比べられます。

この記事の出典

制度・費用・期間は2026年10月21日に各公式サイトで確認しました。最新は各公式サイトでご確認ください。

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