ワーホリ経験の履歴書の書き方|欄別の記入例と職務経歴書の作り方
ワーホリ経験を帰国後の履歴書・職務経歴書にどう書くかを、厚生労働省の履歴書様式例をもとに欄ごとに整理しました。学歴・職歴欄の記入例、滞在が1年に満たない場合やフルタイムで働けなかった場合の書き方、職務経歴書のサンプル、面接で渡航理由を聞かれたときの答え方までまとめています。
このページのポイント
- 1ワーホリ経験は職歴欄に具体的な業務内容と成果を記載する
- 2数字を使った具体的なアピール(顧客数、スコア、期間など)が効果的
- 3ブランクではなく「キャリア形成の一環」として目的意識を強調する
- 4職務経歴書では海外の仕事も日本と同じフォーマットで詳細に記載する
ワーホリから帰国して履歴書を前にすると、渡航していた数か月をどの欄にどう書けばよいのか手が止まります。渡航期間は、厚生労働省が示している履歴書の様式例では「学歴・職歴」欄に書くのが素直な形です。この記事では欄ごとの記入例、滞在期間と就労実態に合わせた書き分け、職務経歴書のサンプルまでをまとめました。
ワーホリ経験は履歴書の「学歴・職歴」欄に書きます
ワーホリ経験を履歴書のどこに書くかは、応募先へ提出する履歴書の様式そのものから決まります。手がかりになるのは、厚生労働省が公開している履歴書の様式例です。
厚生労働省の様式例に「職歴欄」「自己PR欄」は独立して存在しない
ワーホリ経験をどこに書くかは、情報源によって説明が分かれています。「学歴・職歴の欄には書かない」とするものもあれば、「職務経歴の下に一行あけて書く」と案内するものもあり、根拠が示されないまま結論だけが並んでいるのが実情です。
厚生労働省は令和3年4月に、履歴書の様式例と作成の考え方を公表しました。この様式例に「職歴欄」「自己PR欄」という独立した欄はありません。記入欄は、氏名、生年月日、性別(任意記載)、現住所、連絡先、学歴・職歴、免許・資格、志望の動機など、本人希望記入欄という並びです。
もともと厚生労働省は、一般財団法人日本規格協会がJIS規格の解説に示していた履歴書の様式例の使用を勧めていました。令和2年7月に性別欄の見直しなどを求める要請が行われ、これを契機にその様式例は削除されています。そのため厚生労働省が、公正な採用選考を進めるうえで参考となる様式を定めました。
この様式例に法的拘束力はありません。使うかどうかは個々の企業が判断できる、という位置づけです。
ただし厚生労働省の「公正な採用選考の基本」では、事業主に向けて、新規学卒者以外の求職者の応募用紙には「厚生労働省履歴書様式例」を用いるよう案内されています。そのため応募先が様式例に沿った用紙を指定することもあり、欄構成を基準に考えると迷いが減ります。
出典: 厚生労働省「履歴書の様式例の作成について」(令和3年4月16日)/厚生労働省「公正な採用選考の基本」(2026年8月時点。最新は公式サイトでご確認ください)
様式例そのもの(A4版・A3版)は、上記の「公正な採用選考の基本」のページからダウンロードできます。
学歴と職歴は1つの欄に「各別にまとめて書く」
様式例の欄名は「学歴」と「職歴」に分かれておらず、「学歴・職歴」という1つの欄になっています。欄の見出しには「各別にまとめて書く」と添えられており、1つの欄の中で学歴のまとまりと職歴のまとまりを分けて書く形です。
ワーホリで語学学校に通ったなら学歴のまとまりに、現地で働いたなら職歴のまとまりに書きます。どちらも経験したなら、両方に時系列で並べて差し支えありません。
渡航そのものは職歴のまとまりの先頭に置き、「ワーキングホリデービザにて◯◯へ渡航」と1行で示すと流れが伝わりやすくなります。帰国の月も1行として加えてください。
市販の履歴書では「学歴」と「職歴」が別の表になっていることもありますが、その場合は用紙の区切りに合わせて書けば問題ありません。欄の名前より、時系列が途切れないことのほうが読み手には大切です。
書かずに空白にするとかえって説明が必要になる
「書かないほうが無難ではないか」と迷う方もいます。ただ、渡航期間を書かずに飛ばすと、履歴書の上では説明のつかない空白期間が残ります。
空白期間は書類選考でも面接でも質問の対象になりやすく、結局は口頭で説明する場面が訪れるでしょう。こちらの言葉で先に書いておくほうが、落ち着いて話を進められます。
経歴を偽って書くのは論外ですが、事実をそのまま並べるだけなら不利にはなりません。書き方の工夫は、このあとの記入例で扱います。
厚生労働省の様式例の欄と、ワーホリ経験を書く場所を一覧にまとめました。手元の履歴書用紙と見比べてみてください。
様式例の欄 | ワーホリ経験との関係 |
|---|---|
年月日現在(作成日) | 提出する日付を書く |
氏名(ふりがな) | 通常どおり記入する |
年月日生(満 歳) | 生年月日と満年齢を書く |
性別(任意記載) | 任意記載の欄。未記載のままでも差し支えない |
現住所(ふりがな)・電話 | 帰国後の住所と電話番号を記入する |
連絡先(ふりがな)・電話 | 現住所以外に連絡が取れる先がある場合に記入する |
写真をはる位置 | 写真が必要な場合に、本人単身・胸から上の写真をはる |
学歴・職歴(各別にまとめて書く) | 渡航・語学学校・現地就労を書く中心の欄 |
免許・資格 | 語学スコアや現地で取得した資格を書く欄 |
志望の動機、特技、好きな学科、アピールポイントなど | 渡航経験と応募先の仕事をつなぐ欄 |
本人希望記入欄 | 給料・職種・勤務時間・勤務地などの希望を書く欄 |
市販の履歴書と見比べると、欄の数が違うことに気づく方もいます。様式例では性別が任意記載欄に変わり、「配偶者」「扶養家族数(配偶者を除く)」「配偶者の扶養義務」「通勤時間」の各欄は設けられていません。
手元の用紙にこれらの欄が残っていることもありますが、様式例に沿った用紙を選べば記入の負担は軽くなります。様式や制度は見直されることがあるため、2026年8月時点の内容として読み、最新は公式サイトでご確認ください。
滞在期間と就労実態で書き方は変わります【早見表】
ワーホリの過ごし方は人によって大きく違い、その違いがそのまま履歴書の書き方の違いになります。ここでは自社に集まった体験談の集計をもとに、期間と就労実態で書き分ける早見表を用意しました。
体験談94件のうち、12か月以上の滞在は21.3%
Study Work Hub に投稿された留学・ワーキングホリデーの体験談94件を集計すると、滞在期間の分布は次のとおりでした。平均は7.8か月、中央値は8か月、出発時の平均年齢は24.1歳です(滞在期間は投稿者の申告値)。
滞在期間 | 件数 | 割合 |
|---|---|---|
3か月未満 | 26件 | 27.7% |
3〜6か月未満 | 11件 | 11.7% |
6〜12か月未満 | 37件 | 39.4% |
12か月以上 | 20件 | 21.3% |
合計 | 94件 | 全体 |
12か月以上の滞在は21.3%(20件)にとどまり、およそ4割は6か月未満で帰国しています。この94件には留学の体験談も含まれるため、割合は目安として見てください。
それでも、1年フルタイムの滞在だけを前提にした書き方では、当てはまらない読者が多く出てきます。短い滞在を引け目に感じる場面もありますが、期間と中身をそのまま書けば、それが事実の記録になります。
出典: Study Work Hub の留学・ワーキングホリデー体験談94件(2026年8月時点の集計)
滞在期間と就労実態を掛け合わせると、書き方の方針は次の12通りに整理できます。自分の状況に近いマスを1つ選んでから、後半の記入例へ進んでください。
滞在期間 | フルタイム勤務あり | 短期・単発の仕事のみ | 就労なし(語学学校中心) |
|---|---|---|---|
3か月未満 | 渡航の行と、勤務先・職種・期間を職歴のまとまりに1〜2行で書く | 渡航の行だけを職歴のまとまりに置き、仕事の中身は職務経歴書で書く | 語学学校の入学と修了を学歴のまとまりに書き、職歴は渡航と帰国のみ |
3〜6か月未満 | 勤務先・職種・期間を職歴のまとまりに書き、業務の中身は職務経歴書で補う | 職種は「接客業務」などの総称でまとめ、勤務先の数は職務経歴書で示す | 語学学校の課程名と修了レベルを学歴のまとまりに書く |
6〜12か月未満 | 勤務先・職種・期間に担当業務を1行添えると、読み手が仕事を想像しやすい | 代表的な勤務先1〜2社を職歴に書き、残りは職務経歴書でまとめて示す | 学校の課程に加え、ボランティアや現地活動があれば期間とともに書く |
12か月以上 | 日本の職歴と同じ粒度で、勤務先・雇用形態・期間・職種を書く | 期間の長さより、通して続けた職種や役割を軸に整理して書く | 学校・滞在・帰国の3行で流れを示し、詳細は職務経歴書へ回す |
滞在が1年に満たなかった場合の書き方
滞在が数か月で終わった場合も、書く場所は変わりません。学歴・職歴の欄に、渡航年月と帰国年月をそのまま並べます。
短くなった理由をわざわざ書き添える必要はなく、聞かれたときに答えられれば十分です。理由を先回りして長く書くと、かえって弁明のように読まれます。
期間が短いほど、書けることは「何をしたか」に寄っていきます。語学学校の課程名、担当した業務、続けた期間の3つがそろえば、行数が少なくても中身は伝わるでしょう。
ビザの残り期間があるうちに帰国した場合も、書き方は同じです。渡航年月と帰国年月を書き、必要なら職務経歴書の冒頭で滞在の全体像を1行補ってください。
フルタイムで働けなかった場合の書き方
体験談94件の5段階評価では、総合満足度が4.38、語学の評価が3.87だったのに対し、仕事の評価だけが3.02と低くなっていました。現地の就労が思いどおりに進まないのは、珍しいことではありません。
働けなかった期間を職歴のように書くと、面接で細部を聞かれたときに苦しくなります。就労が短かったなら、学歴のまとまりに語学学校を置き、職歴のまとまりは渡航と帰国の2行にとどめる形が扱いやすいでしょう。
そのうえで、住まい探し、口座開設、仕事探しの交渉といった生活面の行動は、職務経歴書や志望の動機の欄で書けます。履歴書の職歴として書けないことと、伝える材料がないことは別の話です。
帰国後の面接で何が評価されたのかを、体験談から引用します。
就職活動の面接で評価されたのは、英語のスコアそのものではなく、「全くの見知らぬ土地で、ゼロから仕事を見つけ、異文化の中で居場所を作った」という課題解決能力と行動力でした。
評価されたのはスコアそのものではなく、仕事を見つけるまでの行動でした。就労の形や期間が思いどおりでなくても、そこに至るまでの行動は書く材料になります。
履歴書の欄ごとの記入例
ここからは、様式例の欄に沿って記入例を並べます。以降の記入例は、2024年3月に大学を卒業し、同年5月から約1年渡航した1人の例でそろえています。数字や固有名詞は記入例なので、ご自身の実績に置き換えてお使いください。
学歴・職歴欄の記入例
学歴のまとまりを先に書き、1行あけてから職歴のまとまりを書きます。学歴は高等学校から書き始めるのが一般的で、ワーホリ中に語学学校へ通った場合は、学歴のまとまりの最後に入れる形が自然です。
年月 | 記載内容(記入例) |
|---|---|
— | 学歴 |
2017年4月 | ◯◯高等学校 入学 |
2020年3月 | ◯◯高等学校 卒業 |
2020年4月 | ◯◯大学◯◯学部◯◯学科 入学 |
2024年3月 | ◯◯大学◯◯学部◯◯学科 卒業 |
2024年6月 | ◯◯ Language School(◯◯市)General English Course 入学 |
2024年9月 | 同校 修了 |
— | 職歴 |
2024年5月 | ワーキングホリデービザにて◯◯へ渡航 |
2024年10月 | ◯◯ Cafe(◯◯市)にて勤務(フルタイム/ワーキングホリデービザ) 接客およびドリンク調製を担当 |
2025年3月 | ◯◯ Cafe 退職 |
2025年4月 | 帰国 |
— | 以上 |
現地の企業名はローマ字表記のままで差し支えなく、都市名と雇用形態を添えると働き方が伝わります。雇用契約を結んでいない単発の仕事は、職歴ではなく職務経歴書側で扱うほうが整理しやすいでしょう。
語学学校に通った期間が2週間程度と短い場合は、学歴のまとまりに入れず、職務経歴書で触れる形もあります。用紙の行数は限られているため、応募先に関係の深いものから優先して書いてください。
免許・資格欄に書ける語学スコアと現地資格
免許・資格の欄には、書面で証明できるものを取得年月とともに書きます。証明書が手元にない資格は、無理に書かないほうが安全です。
資格・スコア | 記入のポイント |
|---|---|
TOEIC® Listening & Reading Test ◯◯◯点 | 取得年月とスコアを書く。団体特別受験制度(IPテスト)で受けた場合はその旨を添える |
IELTS Overall ◯.◯ | 取得年月とバンドスコアを書く。有効期間は主催団体の案内で確認する |
現地で取得した接客・飲食関連の資格 | 現地の正式名称で書き、取得した国名を添える |
応急手当・救命講習の修了証 | 修了年月と発行団体を書く |
普通自動車第一種運転免許 | 取得年月を書く。国際運転免許証は有効期間を確認して書く |
語学スコアが応募時点で手元にない場合は、この欄を空けたまま提出しても構いません。受験の予定があるなら、本人希望記入欄や職務経歴書で触れておく方法もあります。
なお、資格の有効期間や受験制度は変わることがあります。2026年8月時点の情報として読み、最新は公式サイトでご確認ください。
「志望の動機、特技、好きな学科、アピールポイントなど」欄の書き方
この欄は、いわゆる自己PRと志望動機をまとめて書く場所です。渡航中の出来事そのものではなく、応募先の仕事とのつながりを書くと読み手に届きます。
構成は「渡航でできるようになったこと」「それを示す具体的な場面」「応募先でどう使うか」の3つで足ります。3つを1〜2文ずつ書けば、欄の広さにちょうど収まるでしょう。
記入例:多国籍の同僚と働く中で、伝わらないときに言い換えて確認する習慣が身につきました。ピーク時間帯の◯◯業務では、◯◯を工夫して待ち時間の短縮に取り組みました。帰国後は、この確認を怠らない姿勢を貴社の◯◯業務で活かしたいと考えております。
数字を入れると具体性は上がりますが、確かめられない数字は書かないほうがよいでしょう。手元の記録や勤務先の資料で説明できる範囲にとどめてください。
本人希望記入欄の使い方
本人希望記入欄は、給料・職種・勤務時間・勤務地などの希望を書く欄です。特に希望がなければ「貴社の規定に従います」と書く形が一般的です。
帰国直後で住所が定まっていない場合は、連絡が取れる時間帯や連絡手段をここに書いておくと行き違いが減ります。海外の電話番号しか使えない期間があるなら、その旨も添えてください。
職務経歴書の書き方とサンプル
履歴書に書ききれない中身は、職務経歴書で補います。ワーホリ経験も、日本での職歴と同じ形式で並べると読み手が比較しやすくなります。
職務要約の記入例
職務要約は、冒頭でキャリア全体の流れを3〜5行にまとめる部分です。渡航の目的と帰国後の方向性がつながっていると、読み手は先を読み進めやすくなります。
記入例:2024年3月に◯◯大学を卒業し、同年5月からワーキングホリデー制度で◯◯に約1年滞在しました。現地では語学学校で3か月学んだのち、◯◯ Cafeで約6か月フルタイム勤務し、接客とドリンク調製を担当しています。帰国後は、現地で身につけた英語での対応力と接客の経験を、貴社の◯◯業務で活かしたいと考えております。
渡航の目的は、後付けの美化ではなく当時の判断をそのまま書くほうが面接で話しやすいでしょう。目的が「働きながら英語を使う環境に身を置くこと」だったなら、その言葉のままで構いません。
海外での職務内容の書き方
海外での仕事も、日本の職歴と同じ項目立てで書けます。勤務先、雇用形態、勤務期間、業務内容、成果の5項目がそろっていれば、読み手は評価の判断ができます。
項目 | 記載内容(記入例) |
|---|---|
勤務先 | ◯◯ Cafe(◯◯市、◯◯国)/従業員◯名の個人経営店 |
雇用形態 | フルタイム(週◯時間)/ワーキングホリデービザにて就労 |
勤務期間 | 2024年10月〜2025年3月(6か月) |
業務内容 | 接客・オーダー対応、ドリンク調製、レジ締めと売上記録、新人◯名への手順説明 |
使用言語 | 英語(接客・電話対応・スタッフ間の連絡) |
成果・工夫 | ◯◯の手順を写真つきで整理し、担当交代時の確認漏れを減らした |
成果の欄に書く数字は、自分で説明できるものだけを選んでください。売上や評価の数値を扱う場合は、どうやって把握したのかまで話せる状態にしておくと安心です。
勤務先が複数あったなら、期間の長い順ではなく時系列で並べると読み違いが起きません。応募先の業務に近い仕事は、業務内容を1行多めに書いて差をつけます。
離職期間(ブランク)の説明のしかた
渡航のために退職した場合、職歴には離職期間が生まれます。この期間は隠す対象ではなく、事実として説明する対象です。
印象をよくするための言い換えは、面接で詳細を聞かれたときに話が続かなくなりがちです。何をしていた期間なのかを、事実の言葉で書くほうが結果的に伝わります。
言い換えを避けたい表現 | 事実で書く表現 |
|---|---|
海外でリフレッシュしていました | 2024年5月〜2025年4月 ワーキングホリデーにて◯◯に滞在 |
自分探しの旅に出ていました | 語学学校で3か月学び、その後カフェで6か月勤務 |
グローバル人材としての基盤を構築 | 英語での接客と電話対応を日常業務として担当 |
キャリアアップのための戦略的な期間 | 退職後に渡航し、帰国後は◯◯職での就業を希望 |
右側の書き方は地味に見えますが、確認できる事実だけで構成されているぶん、面接での受け答えとずれません。左側のような表現は、内容を尋ねられたときに答えが出てこないと逆効果になります。
渡航前に雇用保険へ加入していた場合は、受給期間の延長が使えるかどうかに条件があるため、離職後の扱いを先に確認しておくと安心です。詳しくはワーホリと雇用保険(失業保険)の関係をまとめた記事で確認できます。
活かせる経験・スキルの言語化
職務経歴書の最後には、応募先で活かせる経験を3つほど並べます。抽象的な言葉だけでは伝わりにくいため、それぞれに現地での場面を1つ添えてください。
- 英語での接客と電話対応(1日◯名規模の店舗で担当)
- 多国籍のスタッフとの連携(出身国が異なる◯名のチーム)
- 手順を整理して共有する力(新人向けの確認表を作成)
- 環境が変わる中での立ち上がりの早さ(渡航後◯週間で就業開始)
職種と結びつけて書けると、読み手は配属後の姿を思い浮かべやすくなります。次の体験談では、渡航経験が帰国後の職種にどうつながったのかが語られていました。
この経験が帰国後のシステムエンジニアとしてのキャリアにおいて、海外拠点のメンバーと連携する際の大きな強みになっています。
接客の経験でも、事務の経験でも、応募先の業務と接する面はあります。その接点を1行で書くだけで、経歴の見え方は変わってきます。
採用担当者に減点される書き方・評価される書き方
同じ経験でも、書き方によって受け取られ方は変わります。ここでは減点につながりやすい書き方と、評価につながりやすい書き方を対で並べます。
減点されやすい書き方
減点されやすいのは、事実の確認ができない書き方です。とくに次の3つは、面接で追加の質問を招きやすくなります。
- 雇用契約のない活動を職歴として書く(契約形態を尋ねられる)
- 成果の数字の出どころを説明できない(根拠を聞かれて止まる)
- 渡航期間を書かずに空白のままにする(空白の理由を質問される)
また、渡航の目的を大きく書きすぎると、帰国後の行動との差が目立ちます。書いた内容と面接での受け答えが一致する範囲にとどめてください。
評価されやすい書き方
評価につながりやすいのは、行動と結果が具体的に書かれている記述です。体験談94件のうち、履歴書・レジュメ・面接に触れたものは22件あり、その多くが仕事探しの苦戦や工夫に触れていました。
断られ続けた経験そのものが、粘り強さや改善の材料として書けます。帰国後について触れた体験談には、渡航経験がプラスに働いたという声が多い一方で、就職の厳しさを語る声もありました。
うまくいった話だけを並べるより、つまずいた点と、そこで何を変えたかをセットで書くほうが説得力が出ます。次の表で、両方の書き方を並べて確認してください。
観点 | 減点されやすい書き方 | 評価されやすい書き方 |
|---|---|---|
職歴の粒度 | 「◯◯に1年滞在」とだけ書く | 勤務先・期間・職種・担当業務まで書く |
数字の扱い | 出どころを説明できない数字を書く | 自分で確認できる範囲の数字だけ書く |
語学力 | 「英語力が向上」とだけ書く | 使った場面とスコアの取得年月を書く |
渡航目的 | 実態より大きな目的を後付けで書く | 当時の判断をそのまま短く書く |
つまずき | 触れずに成功した話だけを書く | 苦戦した点と、そこで変えた行動を書く |
面接で渡航理由を聞かれたときの答え方
書類が通ると、面接で「なぜワーホリに行ったのか」と聞かれる場面が出てきます。ここで押さえておきたいのは、質問の性質による線引きです。
厚生労働省の「公正な採用選考の基本」では、「人生観、生活信条などに関すること」が本来自由であるべき事項として挙げられています。これらを把握すると、採用基準にしないつもりでも採否に影響し、就職差別につながるおそれがあると説明されています。
渡航理由そのものは、この本来自由であるべき事項の例示に入っていません。ただ、人生観や生活信条に踏み込む聞き方になると、この領域に触れる可能性が出てきます。
個人情報保護の観点からも、職業安定法第5条の5と平成11年告示第141号により、社会的差別の原因となるおそれのある個人情報の収集は原則として認められません。ただし「違法だ」と断定する話ではなく、企業側が配慮すべき領域という位置づけです。
実務的には、渡航理由を人生観として語るのではなく、仕事に結びつく形で自分から短く話すほうが進めやすくなります。「英語を使う環境で働く経験が欲しかった」という一文があれば、話は次の質問へ移ります。
出典: 厚生労働省「公正な採用選考の基本」(2026年8月時点。最新は公式サイトでご確認ください)
帰国後の就職活動は、想像より時間がかかることもあります。体験談にも次のような声がありました。
特に日本では、ワーホリから帰国後の就職が想像以上に難しいです。
出典: カナダに渡航した24歳の体験談
厳しい面を先に知っておくと、書類の準備に時間を配分しやすくなります。渡航前から帰国後の見通しを持てるかどうかで、書ける材料の量も変わってきます。
よくある質問
ワーホリ経験と履歴書について、検索でよく見かける質問をまとめました。気になるところから読んでみてください。
ワーホリは履歴書に書けますか?
書けます。厚生労働省の履歴書様式例には「学歴・職歴」の欄があり、渡航年月と帰国年月、現地での就学・就労をそこに記入する形です。書かずに空けておくと空白期間の説明が求められるため、先に書いておくほうが手間は少ないでしょう。
ワーホリ経験を履歴書に書くときの書き方は?
学歴のまとまりに語学学校の入学と修了を、職歴のまとまりに渡航・勤務先・帰国を時系列で並べます。勤務先は現地の正式名称に都市名を添え、担当業務を1行加えると内容が伝わります。細かい業務内容や成果は、職務経歴書のほうに書き分けてください。
履歴書で使わないほうがよい表現はありますか?
事実を確認できない表現は避けたほうが安全です。「自分探し」「リフレッシュ」のような目的があいまいな言葉や、出どころを説明できない数字が代表例になります。代わりに、滞在期間・所属先・担当業務という確認できる事実で組み立ててください。
現地で仕事を探すときのレジュメ(英文履歴書)と同じですか?
別の書類です。現地で使うレジュメは職務経験を先に置く形式が主流で、日本の履歴書とは項目の並びも書く内容も異なります。渡航中の仕事探しに使う書類の作り方は、次の記事で扱っています。
TOEICなどの語学試験は帰国前と帰国後のどちらで受けるとよいですか?
応募までに時間があるなら、帰国直後の受験が扱いやすいでしょう。現地で使っていた感覚が残っているうちのほうがスコアを取りやすく、取得年月も新しくなります。応募が先に迫っている場合は、受験の予定を職務経歴書に書き添えてください。
まとめ
ワーホリ経験をどう書くかは、滞在の長さと就労の実態によって最適解が変わります。1年フルタイムで働いた人と、3か月の語学学校中心だった人では、書ける行数も内容も違ってきます。
共通しているのは、厚生労働省の履歴書様式例にある「学歴・職歴」の欄に、事実を時系列で置くという骨組みです。そのうえで、期間と就労実態に合わせて記入の粒度を調整してください。
留学・ワーホリの体験談94件では、12か月以上の滞在は21.3%にとどまりました。短い滞在を隠すより、そこで何をしたかを具体的に書くほうが読み手に届きます。
提出前に、次の3点だけ見直してみましょう。
- 渡航年月と帰国年月が、学歴・職歴の欄に入っているか
- 書いた数字を、自分の言葉で説明できるか
- 履歴書と職務経歴書で、期間や職種が食い違っていないか
書き終えたら、面接で聞かれても同じ言葉で説明できるかを一度確認してみてください。帰国後のキャリアの組み立て方は、ワーホリ経験をキャリアに活かす考え方の記事でも扱っています。
なお、履歴書の様式や採用選考に関する公的な案内は見直されることがあります。本記事は2026年8月時点の内容のため、最新は公式サイトでご確認ください。
チェックリスト
0/7 完了海外の仕事は業種名が日本と異なることがあります。「Barista」「Kitchen Hand」「Farm Worker」などの英語の職種名は、必要に応じて日本語で補足説明を加えましょう。
「自分探し」「リフレッシュ」「遊び」といった表現は履歴書・面接では絶対に避けてください。目的意識を持った渡航であったことを一貫してアピールしましょう。
外資系企業に応募する場合は、英文レジュメ(CV)も用意しましょう。海外での業務経験はそのまま英語で書けるため、強力なアピールポイントになります。
転職エージェントを利用する場合は、ワーホリ経験者の支援実績が多いエージェントを選びましょう。経験の活かし方を熟知しているため、より効果的な書類添削やアドバイスが期待できます。