留学と就活の両立は出発時期がカギ|学年別の早見表と留学中の進め方
大学生の留学と就活が重なる時期を、学年と留学の種類(交換留学・休学留学・短期留学)ごとに早見表で整理しました。国の就活日程とインターンの実態、留学前・留学中・帰国後にやること、休学の費用、留学経験の伝え方まで確かめられます。

「留学に行きたいけれど、就活とかぶって出遅れたらどうしよう」。3年の夏にはインターンが始まるのに、その時期に日本にいられないと思うと、留学と就活を両立できるのか自信が持てなくなるものです。休学や留年をしてよいのか、親にどう説明するのかという迷いも重なります。
そこで本記事では、何年生で、どの種類の留学に行くと就活とどう重なるのかを、帰国と卒業の時期から整理しました。早見表で自分の行きどきを決められるうえ、留学前・留学中・帰国後にそれぞれやることも、時期ごとに分かります。
あわせて、留学経験を面接で伝わる話にまとめるコツも、同じ流れで解説します。
留学と就活がかぶるのは3年夏から4年春
留学と就活が重なりやすいのは、大学3年の夏から4年の春までの約1年間です。この時期に日本を離れると、インターンと早い時期の選考の両方を留学先で迎えることになります。
就活は3年夏のインターンから始まる
いまの就活は、3年生の夏休みに開かれるインターンシップから動き出します。内閣府が2025年7〜8月に大学4年生と大学院2年生4,415人へ行ったインターネット調査では、1日の説明会型も含めて、約7割がインターンシップと呼ばれるものに参加しており、大学4年生の参加は3年生の7月から本格化していました。
インターンシップは、採用活動とは別の取り組みという建前です。それでも同じ調査では、参加後に早期選考の案内を受けた人が73.5%にのぼりました。3年の夏から冬に日本にいないと、こうした案内を受ける機会が減ってしまいます。
国の目安は3年3月広報・4年6月選考
政府は企業に対して、会社説明会などの広報は卒業前年度の3月1日から、面接などの選考は卒業年度の6月1日から始めるよう求めています。いまの大学3年生、つまり2028年3月に卒業する予定の学生なら、広報の開始が2027年3月1日、選考の開始が2027年6月1日、正式な内定が2027年10月1日です。
ただし、この日程は法律ではなく、守らなくても罰則はありません。就職情報会社のキャリタスが2026年3月1〜5日に就活サイトに登録する大学3年生1,033人へ行ったインターネット調査では、広報開始の時点で51.7%がすでに内定か内々定を持っていました。国の日付だけを見て留学の計画を立てると、出遅れやすいといえます。
この日程は政府が2026年3月24日に要請した内容で、2026年10月時点の情報です。最新は内閣官房の公式サイトでご確認ください。
欧米の新学期は9月で帰国は5〜7月になる
アメリカやイギリスの大学は9月ごろに新学期が始まり、翌年の5〜7月に学年が終わるのが一般的です。日本学生支援機構(JASSO)の海外留学情報サイトも、アメリカの1学年は9月から翌年5月までの9か月が一般的だと説明しています。
キャリタスが2026年2〜3月に海外の大学で学ぶ日本人留学生629人へ行ったインターネット調査では、交換・派遣留学生の帰国月は6月が32.3%で最も多く、5月が21.7%、7月が13.6%でした。3年の秋に1年間の予定で出発すると、帰国は4年の初夏になります。
一方、韓国の大学は3月と9月に新学期が始まり、オーストラリアは2〜3月に学年が始まるほか、7月から始めることもできます。留学先によって出発と帰国の月が変わるため、就活との重なり方は国ごとに確かめておきましょう。
学年と留学の種類で変わる留学就活の行きどき
就活への影響は、何年生で、どの種類の留学に行くかで大きく変わります。就活と重なりにくいのは1・2年の短期留学と2年秋からの1年留学で、3年秋から1年行くなら、休学して卒業を延ばすかどうかが分かれ目です。
1・2年の短期留学は就活とほぼ重ならない
1・2年生の夏休みや春休みに行く1か月未満の留学なら、就活の日程とはほとんど重なりません。日本学生支援機構が全国の大学などの報告をまとめ、2026年5月に公表した2024年度の調査では、日本人学生の留学91,054人のうち66.2%が1か月未満の短期で、半年以上の留学は約13%でした。
大学のプログラムを使えば単位になる場合もあり、3年夏のインターンが始まる前に海外を経験できます。行き先や費用の選び方は大学生の夏休み短期留学の記事で詳しく紹介しています。長い留学に行くかを決める前の下見にもなるでしょう。
2年秋からの1年留学は3年夏に帰国できる
2年生の秋から1年間の交換留学に行けば、3年の5〜7月に帰国し、3年夏のインターンに間に合います。交換留学は大学に籍を置いたままの「留学」扱いなので、留学先の単位が認められれば4年で卒業できる可能性があります。
早稲田大学の広報誌「早稲田ウィークリー」が2021年に紹介した国際教養学部の学生は、2年秋から台湾に約1年間交換留学しました。留学中の6月に現地の日系企業でインターンを経験したことをきっかけに、7月の帰国後に就活を始め、4年の6月末に内定を得ています。
ただし東京大学の全学交換留学のように、出発の1年以上前に応募が必要な大学もあります。2年秋に出発するなら、1年生のうちに学内の募集時期を確認しておきましょう。
3年秋からの1年留学は早期選考と重なる
3年生の秋から1年間留学すると、インターンからの早期選考、3月の広報開始、春の面接のすべてを留学先で迎えます。内閣府の2025年の調査では、内々定を得た学生の約9割が5月までに最初の内々定を受けていました。4年の初夏に帰国するころには、選考の山場はもう過ぎた後です。
このまま4年で卒業するなら、留学中にESやオンライン面接を進め、帰国後も採用を続ける企業に応募することになります。キャリタスの調査でも、帰国したときに4年生だった交換・派遣留学生が37.9%おり、4年生で帰国するのは珍しくありません。
もう1つの方法が、休学して卒業を1年延ばし、1学年下の学生と同じ日程で就活することです。どちらを選ぶかは、次に紹介する休学の費用や大学の制度も見て判断しましょう。大学3年で留学する場合の出発時期や留学の形の選び方は、大学3年からの留学の時期と選び方で詳しく比べています。
休学留学は卒業を延ばして就活の時期をずらせる
休学して留学すると、休んだ期間は在学期間に数えないため、卒業がその分だけ延びます。そのかわり、卒業見込みの学生として1学年下と同じ日程で就活でき、新卒の採用枠にも応募しやすいのが利点です。ただし、応募の条件は企業ごとに確かめておきましょう。
休学中は授業料が免除される代わりに、在籍料がかかる大学があります。たとえば東京理科大学は1年の休学で10万円、立教大学は年12万円の在籍料を定めています。金額と申請の期限は大学ごとに違い、2026年10月時点の各大学の案内によるものです。最新は所属する大学の公式サイトや窓口でご確認ください。休学してワーホリに行く場合の手続きは、大学生のワーホリの記事にまとめています。
Study Work Hubに体験談を寄せた方の中にも、大学3年で休学してニュージーランドへ渡り、帰国後に就活をした人がいます。
帰国後の就職活動では、以前のような不安はありませんでした。どこへ行っても、自分はやっていけるという自信がついたからです。
この人は渡航前、就職活動のことばかり気にしていたと振り返っています(体験談を読む)。
学年と留学の種類で比べる早見表
出発の時期と留学の種類ごとに、帰国の目安と就活との重なり方をまとめました。欧米の大学へ9月から行く場合の目安です。
出発の時期と種類 | 帰国の目安 | 就活と重なる場面 | 卒業 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
1・2年の長期休み・短期 | 出発した休みのうち | ほぼなし | 4年 | まず海外を試したい人 |
2年秋・交換留学1年 | 3年5〜7月 | ほぼなし | 単位認定しだいで4年 | 3年夏から就活したい人 |
3年秋・半年 | 3年12〜1月 | 秋冬のインターン | 単位認定しだいで4年 | 4年で卒業したい人 |
3年秋・交換留学1年 | 4年5〜7月 | 早期選考・広報・面接 | 単位認定しだいで4年 | 留学中も就活を進められる人 |
3年秋・休学して1年 | 4年5〜7月 | 1学年下と同じ日程で就活 | 1年延びて5年 | 就活に時間をかけたい人 |
交換留学で4年のうちに卒業できるかは、単位認定の結果や学部の規定によって変わります。半年の留学の帰国月は、留学先の学期の区切りによって前後します。
留学前に済ませておく就活の準備
留学前に済ませておきたいのは、企業を知る機会を先に作ることと、卒業時期を大学で確かめておくことの2つです。出発前に就活の年間予定まで決めておけば、留学中に慌てずに済みます。
1・2年の休みに企業のイベントへ参加する
3年の夏から冬に留学するなら、1・2年生の長い休みのうちに企業のイベントへ参加しておくと、業界の見当がつきます。国の取り決めでは、会社や業界の情報を伝える説明会や職場見学は「オープン・カンパニー」と呼ばれ、就業体験を必須としない取り組みという位置づけです。
一方、企業が学生の情報を採用に使ってよいインターンシップは、次の5つの基準を満たすものだけです。
- 就業体験が期間の半分を超える
- 5日以上、専門型なら2週間以上続く
- 社員が指導しフィードバックする
- 卒業前年度以降の長期休暇に行う
- 情報を使うことを募集要項に書く
しかも、情報を使えるのは広報や選考の開始時期以降に限られます。文部科学省・厚生労働省・経済産業省が2022年に改正した取り決めで、2025年3月卒業の学生から適用が始まりました。2026年10月時点の内容で、最新は3省の公式サイトでご確認ください。
採用に直結しない1・2年生のうちに視野を広げておけば、留学先でも志望業界の情報を追いやすくなるはずです。
留学で身につけたいことを書き出しておく
出発前に「留学で何をできるようになりたいか」を書き出しておくと、帰国後に面接で話す材料がそろいます。早稲田ウィークリーは2019年の記事で、目的や準備が足りない留学経験は就活に生かしにくいとし、出発前に目的をはっきりさせるよう勧めています。
目標は「英語力を上げる」だけでなく、行動の形で書いておくのがコツです。
- 授業で毎回1度は発言する
- 現地の学生と1つの活動を続ける
- 現地の日系企業でインターンをする
キャリタスの海外留学生調査では、日本人留学生が企業に評価してほしいことの上位は、コミュニケーション能力、協調性、異文化対応力でした。どんな場面でその力を使うのかまで決めておくと、留学中の過ごし方が変わります。
単位認定と卒業時期を大学の窓口で確かめる
留学で卒業が延びるかどうかは大学や学部によって違うため、出発前に窓口で確かめておくことが欠かせません。明治大学政治経済学部の募集要項では、2022年度以降の入学者は条件つきで4年の秋学期に留学しても3月に卒業できる場合がある一方、教職課程などを取っていると4年での卒業は難しくなるとしています。
国際交流の窓口・教務課・キャリアセンターでは、次の点を聞いておきましょう。
- 留学先の単位が何単位まで認められるか
- 帰国後の学期の履修登録に間に合うか
- 4年で卒業できるか、延びるなら何年か
- 休学の申請期限と在籍料はいくらか
- 留学中に使える就活の支援はあるか
大学設置基準では、外国の大学で取った単位は60単位までを自分の大学の単位とみなせると定めています。何単位を認めるかは学部の審査しだいで、帰国後に決まる例もあるので注意しましょう。大学設置基準と明治大学の例は2026年10月時点の内容で、最新は所属する大学の窓口や公式サイトでご確認ください。
出発前に就活の年間予定を決めておく
出発前に、帰国の月から逆算して就活の年間予定を書き出しておくと、留学中にやることがはっきりします。予定表には、次の3つの時期を並べて書くのがおすすめです。
- 留学先の学期と帰国の月
- 志望業界のインターンと選考の時期
- 大学の履修登録と卒業の月
国の就活日程は、いまの3年生にあたる2027年度卒業予定者までは決まっています。いまの2年生以降は見直しが検討されていて、2026年10月20日時点で新しい日程は発表されていません。最新は内閣官房の公式サイトでご確認ください。
早稲田ウィークリーの2019年の記事は、3年夏に出発して4年夏に帰国しても夏・秋採用に挑戦できるものの、日程はかなりタイトになるため、留学前の準備と帰国後の積極的な行動が鍵になると説明していました。いまは当時より選考が早まっているため、予定には余裕を持たせておくと安心です。
留学中に進められる就活の方法
留学中でも、エントリーシート(ES)やWebテスト、オンラインの説明会や面接なら、日本にいなくても進められます。留学先の近くで開かれる就活イベントを使えば、日本企業の採用担当者と直接会うことも可能です。
ESとWebテストは留学中でも進められる
ESの提出やWebテストの受検は、留学中でも自分の都合に合わせて進められます。政府の要請でも、ESやWebテストのような事前の絞り込みは、日時や場所を学生が選びやすいため、面接などの「採用選考活動」とは分けて扱われています。2026年3月24日に政府が出した要請の内容で、最新は内閣官房の公式サイトでご確認ください。
裏を返すと、国の日程で選考が始まる前でも、ESやWebテストの締切は来るということです。志望企業の締切を早めに一覧にして、留学先の授業や試験の期間と重ならないように進めましょう。
説明会や面接はオンラインで受けられる場合がある
会社説明会や面接は、オンラインで受けられる企業もあります。キャリタスの海外留学生調査では、交換・派遣留学生の51.0%がオンラインでインターンシップなどに参加した経験がありました。
文部科学省の留学促進キャンペーン「トビタテ!留学JAPAN」が2019年に企業の採用担当者409人へ行ったインターネット調査では、65.5%がオンライン面接や採用時期の変更など、留学中の学生への配慮を実施・強化したいと答えています。ただし、すべての企業がオンラインに対応しているわけではないため、受けられる形は企業ごとに確かめましょう。
海外のキャリアフォーラムで企業と会える
アメリカのボストンでは、日本語と英語を話せる学生向けの就活イベント「ボストンキャリアフォーラム」が開かれています。2026年は11月20〜22日に対面で開催され、参加登録は無料です。
主催するキャリタスのよくある質問では、日本語と英語がともに初級以上で、学士以上の学位を持つか取得予定の人が対象です。対象の例には、日本の大学に在学中の留学経験者も挙がっています。キャリアフォーラムはボストンから始まり、ロサンゼルスやロンドン、東京や大阪にも広がっているので、留学先から行ける会場と日程を公式サイトで確かめましょう。
時差と締切は日本時間で管理する
留学中の就活で起きやすい失敗は、時差による締切や面接時間の取り違えです。早稲田ウィークリーが2021年に紹介した学生も、外資系企業の面接時間をシンガポール時間と取り違えた失敗を振り返っています。
取り違えを防ぐ工夫は、次の3つです。
- 予定表に日本時間と現地時間を並べる
- 締切は日本時間の前日に設定する
- 面接の前日に通信環境を試す
アメリカの多くの州やヨーロッパの多くの国、オーストラリアの一部の州、ニュージーランドでは、夏時間への切り替えで日本との時差が1時間変わります。切り替えの前後に入っている予定は、日本時間でもう一度確かめておきましょう。
帰国後に就活を巻き返す方法
帰国後も、秋以降に採用を続ける企業や、無料で相談できる国の窓口があり、巻き返す機会は残っています。卒業後3年以内なら、新卒の採用枠に応募できる場合もあるのが心強い点です。
秋以降も採用を続ける企業が約6割ある
4年の初夏に帰国しても、採用を続けている企業はまだ多くあります。キャリタスが2025年9〜10月に全国の主要企業16,680社へ依頼し、1,219社から回答を得たインターネット調査では、10月時点で2026年3月卒の採用選考を終えた企業は42.1%にとどまりました。
厚生労働省が2026年7〜8月に全国の事業所3,175か所から回答を得た調査でも、新卒の採用枠で正社員を募集した事業所のうち52%が「年間を通して随時」募集していました。高校卒などの採用も含む数字ですが、春だけに採用を絞らない企業が一定数あると分かります。
政府も企業に、日本人の海外留学者へ通年採用などの機会を積極的に設けるよう要請しています。2026年3月の政府要請の内容で、最新は内閣官房の公式サイトでご確認ください。帰国したら、夏や秋に採用している企業、通年で採用している企業を就活サイトで探してみましょう。
新卒応援ハローワークで無料で相談できる
帰国後の相談先として、国の「新卒応援ハローワーク」が使えます。厚生労働省によると、留学前・留学中・留学後のどの時期でも、担当者による個別相談、ESや履歴書の作成支援、面接対策、求人の紹介まで、すべて無料です。
留学中も、求職者マイページに登録すればオンライン相談やおすすめ求人の受け取りができる場合があります。厚生労働省は、1年留学した学生が留学中にオンラインで支援を受け、帰国後の模擬面接を経て第一志望の企業から内定を得た例を紹介していました。
支援の内容は各新卒応援ハローワークで異なり、時差で相談できない時間帯もあります。2026年10月時点の厚生労働省の案内によるもので、最新は公式サイトでご確認ください。
卒業後3年以内なら新卒枠に応募できる企業もある
卒業してから就活する場合も、新卒の採用枠に応募できる企業があります。厚生労働省の指針は、卒業後少なくとも3年間は新卒の採用枠に応募できるようにすることを、企業に努力義務として求めています。2026年10月時点の指針の内容で、最新は厚生労働省の公式サイトでご確認ください。
前述の厚生労働省の2026年の調査では、新卒枠で正社員を募集した事業所の73%が既卒者の応募を受け付けていました。ただし、この調査の既卒者は35歳未満の人をまとめた数字で、卒業後3年以内の人だけを数えたものではありません。
努力義務なので、既卒者を受け付けない企業もあります。卒業後に就活するつもりなら、志望企業の募集要項で既卒者が応募できるかを先に確かめておきましょう。
留学経験が就活で評価される伝え方
留学経験が評価されるかどうかは、語学力の高さよりも、留学先でぶつかった壁と自分の行動を具体的に話せるかで大きく変わります。休学や留年をした場合も、目的とセットで話せればマイナスにはなりにくいでしょう。
語学力より壁と行動を具体的に話す
面接では、英語の点数よりも、留学先で何に困り、どう考えて動いたかを話すほうが伝わります。トビタテ!留学JAPANの2019年の調査では、採用担当者が留学で身につけてほしい力の上位は挑戦する精神が68.7%、コミュニケーション能力が62.1%で、語学は4位でした。
オーストラリアのメルボルンでワーホリを経験し、Study Work Hubに体験談を寄せた方も、帰国後の面接で評価された点をこう振り返っています。
就職活動の面接で評価されたのは、英語のスコアそのものではなく、「全くの見知らぬ土地で、ゼロから仕事を見つけ、異文化の中で居場所を作った」という課題解決能力と行動力でした。
最初は履歴書を配っても返事がなく、日本食レストランで働いたあと、現地のカフェに挑戦して採用されたそうです(体験談を読む)。語学の点数だけに頼らず、壁にぶつかったときの行動を話せるように準備しておきましょう。
留学中の出来事はその場で記録しておく
面接で具体的に話すには、留学中の出来事をその場で記録しておくのが近道です。早稲田ウィークリーの2019年の記事も、帰国後は目標に対して何を達成し、どう変わったかをまとめておくよう勧めています。
記録は次の4つに分けて残すと、ESや面接の答えにそのまま使えます。
- 困ったことやぶつかった壁
- そのときに考えたこと
- 実際にとった行動
- 行動の結果と自分の変化
1週間に1回、スマホのメモに数行書くだけでも十分です。帰国してから思い出そうとしても細かい場面は忘れてしまうため、留学中から少しずつ残しておきましょう。
休学・留年の理由は目的とセットで話す
休学や留年で卒業が延びても、理由を留学の目的とセットで説明できれば、評価を下げる理由にはなりにくいでしょう。トビタテ!留学JAPANの2019年の調査では、採用担当者の73.9%が「留学のための留年や休学は採用においてマイナス評価にならない」と答えています。
ただし、この調査は留学を勧める立場の団体によるもので、今ほど選考が早まる前の結果です。「なぜその時期に行ったのか」「何を得て、仕事でどう生かすのか」を、一続きで話せるように準備しておきましょう。
よくある質問
留学と就活の両立で、出発前によく出る疑問をまとめました。
留学すると就活で不利になりますか?
留学そのものが不利になるわけではありませんが、準備をしないまま就活の時期と重なると、インターンや早期選考の機会を逃しやすくなる点に注意が必要です。出発前に企業研究と年間予定を済ませ、留学中はESやオンラインの選考を進めれば、両立しやすくなります。
休学や留年をすると就活で不利になりますか?
留学が目的の休学や留年は、理由を説明できればマイナスになりにくいと考えられます。トビタテ!留学JAPANの2019年の調査では、採用担当者の73.9%がマイナス評価にならないと答えました。ただし在籍料などの費用がかかるため、大学の窓口で条件を確かめてから決めましょう。
留学中にインターンに出られないと困りますか?
出られなくても、就活ができなくなるわけではありません。国の取り決めでは、インターンシップは採用活動ではなく、企業が学生の情報を採用に使えるのは広報や選考の開始時期以降に限られます。ただし実際には、参加後に早期選考の案内を受ける人が多いため、1・2年の休みに企業のイベントへ参加したり、留学先で現地のインターンを経験したりして補いましょう。2026年10月時点の3省の取り決めの内容で、最新は各省の公式サイトでご確認ください。
いまの1・2年生の就活日程は決まっていますか?
2026年10月20日時点では決まっていません。政府は、いまの大学2年生にあたる2028年度卒業予定者以降の日程を見直す方向で検討しています。新しい日程は内閣官房の公式サイトで発表されるため、最新の情報をご確認ください。
まとめ
留学と就活が重なりやすいのは3年の夏から4年の春で、何年生でどの種類の留学に行くかで影響が決まります。2年秋からの1年留学なら3年夏の就活に間に合い、3年秋から行くなら、4年で卒業して留学中も就活を進めるか、休学して卒業を延ばすかを選ぶことになります。
次にやることは、大学の窓口で単位認定と卒業時期を確かめ、帰国の月から就活の年間予定を書き出すことです。行き先や期間の組み合わせは、高校生・大学生の留学プランで費用の目安と一緒に比べられます。
この記事の出典
制度・日程・金額は2026年10月20日に各公式サイトで確認しました。最新は各公式サイトでご確認ください。
- 内閣官房「2027(令和9)年度卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請について」
- 内閣官房ほか「2027年度卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請」
- 就職・採用活動日程に関する関係省庁連絡会議「2027年度卒業・修了予定者の就職・採用活動日程に関する考え方」
- 内閣府「黄川田内閣府特命担当大臣記者会見要旨(令和8年3月24日)」
- 内閣府「学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査(令和7年度)概要」
- 文部科学省・厚生労働省・経済産業省「インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に当たっての基本的考え方」
- 厚生労働省「令和5年度から大学生等のインターンシップの取扱いが変わります」
- キャリタス「3月1日時点の就職活動調査〈速報〉キャリタス就活 学生モニター2027」
- キャリタス「新卒採用に関する企業調査(2025年10月調査)」
- キャリタス「海外留学生のキャリア意識と就職活動状況調査」
- 日本学生支援機構「2024(令和6)年度日本人学生留学状況調査結果」
- 日本学生支援機構 海外留学情報サイト「教育制度(アメリカ合衆国)」
- 日本学生支援機構 海外留学情報サイト「教育制度(英国)」
- 日本学生支援機構 海外留学情報サイト「教育制度(韓国)」
- Study Australia「Understanding mid-year entry」
- e-Gov法令検索「大学設置基準」
- 東京大学「全学交換留学(USTEP)」
- 明治大学 政治経済学部「中長期学部間協定留学プログラム募集要項」
- 東京理科大学「休学に関する取扱いについて」
- 立教大学「休学制度について(2026年2月)」
- 早稲田ウィークリー「目的・準備不足の留学経験は就活に生かせない! 戦略的ポイントを伝授」
- 早稲田ウィークリー「留学と、教職と、就活 〜内定学生の就活体験〜」
- CareerForum.Net「ボストンキャリアフォーラム よくある質問」
- 厚生労働省「日本人留学生等への就職支援」
- 厚生労働省「労働経済動向調査(令和8年8月)の概況」
- 厚生労働省「青少年の雇用機会の確保及び職場への定着に関して事業主、特定地方公共団体、職業紹介事業者等その他の関係者が適切に対処するための指針」
- トビタテ!留学JAPAN「就職活動と留学に関する意識調査」