2026年11月2日

イギリス中学留学の選び方|サマースクールと寄宿学校の費用・学年

中学生のイギリス留学を、夏休みのジュニア向けサマースクールと私立寄宿学校への入学の2つの形で比べました。日本とイギリスの学年の対応、1週間約19万円からの費用例、寄宿学校の学費とChild Studentビザ、日本の中学校での扱いまで保護者向けに整理しています。

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イギリス中学留学の選び方|サマースクールと寄宿学校の費用・学年

「中学生のうちにイギリス留学をさせてあげたい」。そう考えても、夏休みの短期と寄宿学校の長期のどちらが合うのか、子どもを一人で送り出して大丈夫なのか、不安が先に立つ保護者の方も少なくないはずです。費用がどれくらいかかるのか、日本の中学校での扱いはどうなるのかという迷いも重なるでしょう。

そこで本記事では、中学生がイギリスに留学する2つの形を、期間・手続き・費用で比べられる表と、日本とイギリスの学年の対応表で整理しました。イギリス政府や私立学校協議会の公式情報をもとにしています。

あわせて、サマースクールの中身と費用、寄宿学校のビザと年齢の決まり、日本の中学校の扱いと出発前の準備も同じ流れで確かめていきましょう。

中学生のイギリス留学は2つの形から選ぶ

中学生がイギリスに留学する形は、夏休みに通うジュニア向けのサマースクールと、私立の寄宿学校(ボーディングスクール)への入学の2つが中心です。まず短期で試すなら前者、現地の学校で学び続けるなら後者を選びます。

形

期間

入国の手続き

費用の例

申込先

サマースクール

1〜2週間など

ETA

1週間£923〜

語学学校

寄宿学校に入学

1学年〜卒業まで

Child Studentビザ

1学期£14,735

各私立校

費用の例は、サマースクールがBath Academyの2027年の料金、寄宿学校がイギリス私立学校協議会(ISC)の2026年の中等部の寮費込み学費の平均(付加価値税を除く)です。最新は各公式サイトでご確認ください。

夏休みはジュニア向けのサマースクール

初めての留学なら、夏休みに1〜2週間ほど通うジュニア向けのサマースクールが入りやすい形です。英語の授業に、午後の活動や週末の遠足が組み合わされ、寮かホームステイに泊まります。

たとえばイギリス南西部の町バースのBath Academyは、12〜16歳を対象に7月にサマースクールを開いています。7月下旬に始まる回を選べば日本の夏休み中に行けますが、7月上旬に始まる回は日本の1学期と重なるため、学校の終業日を確かめてから選びましょう。

長期は私立の寄宿学校に入学する

現地の学校で長く学ぶなら、私立の寄宿学校に入学し、寮で暮らしながら通う形になります。イギリス政府によると、4〜17歳の子どもが私立校で学ぶための学生ビザ(Child Studentビザ)があり、受け入れの認可を受けた学校の合格が前提です。

寄宿学校では授業も生活も英語になるため、英語力と生活面の自立が求められます。費用も大きくなるので、サマースクールで寮生活を試してから考える家庭もあるでしょう。

公立の学校には留学生として通えない

イギリスの公立校には、日本から留学生として通うことは基本的にできません。短期の訪問者として学べるのは認定を受けた学校に限られ、公立校やアカデミーは対象外とされています。

長期のChild Studentビザも、私立校の課程が対象です。EUの交流事業Erasmus+などの例外を除くと、中学生の留学先は私立校か、私立の語学学校のサマースクールになると考えておきましょう。

日本の中学の学年とイギリスの学年

イギリスの学年は9月に始まり、日本の中学1年はおおむねYear 8にあたります。私立の寄宿学校には11歳と13歳で入学試験を受けて入る流れがあるため、行く時期によって入る学年と試験が変わります。

日本の学年

イギリスの学年

年齢の目安

小学6年

Year 7

11〜12歳

中学1年

Year 8

12〜13歳

中学2年

Year 9

13〜14歳

中学3年

Year 10

14〜15歳

表はイギリス政府の全国カリキュラムの年齢区分をもとにした目安です。イギリスの学年は9月1日〜8月31日生まれで区切るため、4月2日〜8月31日生まれは表より1つ上の学年に入ります。

中学1年はYear 8にあたる

イギリス政府の全国カリキュラムでは、Year 7が11〜12歳、Year 8が12〜13歳、Year 9が13〜14歳です。日本の中学1年生は12〜13歳なので、イギリスではYear 8の年齢にあたります。

中学3年生は14〜15歳でYear 10にあたり、Year 10と11の2年間で中等教育の修了資格(GCSE)の準備をする学校が多くなります。途中の学年から入るほど、試験の準備に追いつく必要がある点も知っておきましょう。

私立校は11歳と13歳の入学が多い

イギリスの私立校には、11歳と13歳の時点で入学試験を受けて入る流れがあります。私立校向けの試験を作るISEBによると、共通入学試験(Common Entrance)は11歳(Year 6)と13歳(Year 8)で受け、11歳は主に女子校、13歳は多くの私立校で使われている試験です。

日本の学年にあてはめると、11歳で入るなら小学6年の秋、13歳で入るなら中学2年の秋にあたります。試験は、11歳がYear 6の11月か1月、13歳がYear 8の11月・1月・5〜6月に行われるので、志望校が指定する回に合わせて準備しましょう。留学生向けに独自の試験や面接で選ぶ学校もあるので、志望校の入学の時期と試験を早めに確かめましょう。

学年は9月に始まる

イギリスの学校は、9月に新しい学年が始まる仕組みです。イギリス政府も、多くの子どもは4歳の誕生日のあとの9月に小学校の準備学年へ入ると案内しています。

日本の4月入学とは半年ずれるため、長期で行くなら、日本の学年の途中で出発することになるでしょう。帰国後にどの学年へ戻るかも、出発前に考えておく必要があります。

夏休みのサマースクールの中身と費用

ジュニア向けのサマースクールは、たとえば英語の授業に、午後の活動と遠足を組み合わせた内容です。Bath Academyの例では費用は1週間約19万円からで、6か月以内の学習ならETAという電子渡航認証で入国できます。

Bath Academyは週15時間の授業

Bath Academyのジュニアサマースクールは、英語の授業が週15時間で、週4回の午後と2回の夜には活動の時間もあるのが特徴です。遠足も週に2回あり、平日に半日、土曜に1日がかりで出かけます。

対象は12〜16歳で、学校は24時間の見守り体制をとっているとしています。1週間の課程は7月5日・12日・19日・26日、2週間の課程は7月5日・19日に始まるので、日本の夏休みの日程と合わせて選ぶとよいでしょう。

Bath Academyの例は1週間約19万円から

Bath Academyの2027年の料金は、ホームステイの1週間が£923、2週間が£1,823、寮の1週間が£1,003、2週間が£1,992です。欧州委員会の2026年11月のレート(1ポンド≒210.5円)で、1週間は約19万〜21万円、2週間は約38万〜42万円になります。

料金には返金されない登録料£120と教材費が含まれます。航空券や海外旅行保険は別にかかるため、総額は留学会社の見積もりや航空会社の運賃で確かめましょう。

申し込む前には、料金のほかに次の5点を学校に確かめておくと、子どもを送り出すときの不安を減らせるはずです。

  • 対象年齢と同じ年代の生徒の多さ
  • 寮かホームステイか
  • 空港の送迎が料金に入るか
  • 夜間や週末の見守りの体制
  • 体調を崩したときの連絡の流れ

6か月以内の学習はETAで入国できる

イギリス政府によると、認定を受けた学校で6か月以内学ぶ場合は、短期の訪問者として入国できます。日本のパスポートで訪れる場合は、電子渡航認証(ETA)を出発前に取っておきましょう。

ETAの申請料は£20で、子どもも1人ずつ必要です。結果は通常1日以内、3営業日ほどかかることもあるので、航空券を買ったら早めに申請しておきましょう。最新は公式サイトでご確認ください。

寄宿学校に入る長期留学の費用とビザ

私立の寄宿学校に入る長期留学は、寮費込みの学費が付加価値税を除いて1学期約310万円、税込みで約372万円かかり、Child Studentビザも必要です。12歳未満の兄弟姉妹と一緒に留学する場合などを除き、12歳からは親が付き添うビザが取れないため、中学生は寮で暮らすのが基本になります。

寮費込みの学費は税抜きで1学期約310万円

ISCの2026年の調査では、寄宿学校の中等部の寮費込み学費は1学期あたり平均£14,735(付加価値税を除く)でした。1ポンド≒210.5円で約310万円になり、イギリスの学校は1年が3学期なので、年間では約930万円が目安です。

さらにイギリス政府は、2025年1月1日から私立校の学費と寮の費用に20%の付加価値税をかけているので、税込みでは1学期約372万円、年間約1,100万円になります。制服や遠足、ガーディアンの費用も別にかかるので、学校に1年の総額を確かめましょう。詳しい内訳は高校生のイギリス留学の記事でも紹介しています。

長期はChild Studentビザを取る

6か月を超えて私立校で学ぶなら、Child Studentビザが必要です。合格した学校から受け入れ確認番号(CAS)が届いたら申請でき、国外からは授業の開始の6か月前から申請でき、結果は通常3週間で出ます。

申請料は£558で、ほかに医療の負担金として18歳未満は年£776がかかる計算です。

寮に住む場合は、1学年分(最長9か月)の学費と寮費を払えるお金を28日以上続けて持っていることが条件です。日本国籍なら申請時の証明書類の提出は原則不要ですが、求められたら出す必要があります。最新は公式サイトでご確認ください。

12歳からは親が付き添うビザが原則取れない

イギリス政府によると、親が子どもに付き添って暮らすためのビザは、子どもが12歳未満の場合や、12歳未満の兄弟姉妹も一緒に留学する場合に限られています。中学生の年齢では、親が一緒に住む形は基本的に選べません。

寮にいない期間をイギリスで過ごすときは、親や学校が指名した18歳以上のガーディアン(現地の見守り役)などの家に泊まり、ガーディアンの家に続けて泊まれるのは27日までです。休暇に日本へ帰る計画も含めて、学校と相談しておきましょう。

日本の中学校の扱いと出発前の準備

学期中に長く留学すると、日本の中学校では欠席として扱われるのが基本で、高校のような単位の制度もありません。18歳未満が一人で渡航するときの書類もあわせて、出発前に学校と準備を進めましょう。

学期中の長期留学は欠席扱いになる

文部科学省の就学事務のQ&Aは、1年未満の国外滞在なら学籍はそのままで、長期欠席として扱うのが適当としています。1年以上の国外転出が前もって分かっている場合は、学校から除籍になるとも示しています。

実際の扱いは学校や教育委員会で違うため、学期中に行くなら、出席の数え方と成績のつけ方を担任に早めに相談しましょう。

中学校には留学の単位制度がない

高校には、外国の高校で学んだ分を36単位まで日本の単位として認める制度がありますが、中学校には同じ決まりがありません。学校教育法施行規則で留学の単位の認定を定めているのは、高等学校の第93条などです。

ただし公立中学校なら、文部科学省の案内では帰国後は原則として年齢に合った学年に戻ります。私立中学校は在籍の扱いが学校ごとに違うので、出発前に確かめましょう。高校は36単位までの認定で、留学しても同じ学年で卒業できる場合があるという違いです。

18歳未満の一人旅は親の同意書が要る

イギリス政府は、18歳未満が大人と一緒でなく訪れる場合、親の書面の同意と連絡先、滞在先の住所や世話をする人の情報を用意するよう求めています。

16歳未満(障害がある場合は18歳未満)が近親者以外の人に28日を超えて世話になる場合は、親や学校がその地域の自治体に届け出る必要もあります。Bath Academyの課程は最長2週間なので当てはまりませんが、長めに滞在するなら学校に手続きを確かめておきましょう。

よくある質問

中学生のイギリス留学について、よく出る質問への答えをまとめました。

英語が話せなくても参加できますか?

サマースクールは英語を学びに来る生徒のための課程なので、英語に自信がなくても参加しやすい形です。寄宿学校への入学は授業がすべて英語なので、志望校が求める英語力を早めに確かめましょう。

イギリスの寄宿学校に日本人はいますか?

います。ISCの2026年の調査では、加盟校に通う日本の生徒は1,400人で、親がイギリスの外に住む690人のうち680人は寮のある学校に通っていました。学校ごとの人数は、出願前に学校へ聞いてみましょう。

中学生だけで渡航できますか?

渡航は可能です。イギリス政府は、大人と一緒でない18歳未満にも入国を認めていますが、親の書面の同意と滞在先の情報を用意する必要があります。空港の送迎があるかも学校に確かめましょう。

高校からの留学とどちらがいいですか?

目的によって答えは変わるでしょう。中学生は夏休みの短期で経験を積みやすく、公立中学校なら帰国後は年齢に合った学年に戻るのが原則で、高校は単位の認定で同じ学年のまま卒業できる場合があります。高校生向けの形は高校生のイギリス留学の記事で比べているので、あわせて読んでみてください。

まとめ

中学生のイギリス留学は、夏休みのジュニア向けサマースクールか、私立の寄宿学校への入学かで選びます。サマースクールは1週間約19万円からでETAで入国でき、寄宿学校は税抜きで1学期約310万円(税込み約372万円)とChild Studentビザが必要で、12歳からは寮生活が基本です。

次にやることは、子どもと話して短期か長期かを決め、サマースクールなら候補校の日程と見守りの体制を、長期なら志望校の入学時期と試験を問い合わせることです。ほかの国と比べたいときは中学生の留学ガイドも役立ちます。

この記事の出典

制度・料金は2026年11月2日に各公式サイトで確認しました。最新は各公式サイトでご確認ください。

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