2026年11月2日

アメリカの高校に入学するには|3つの入り口とビザ・出願の手順

アメリカの高校に入る方法を、交換留学・私立高校・公立高校の3つの入り口で比べました。私立高校の出願の締切と書類、I-20からSEVIS費・DS-160・面接までの学生ビザの流れ、入学の時期と学年の合わせ方、日本の高校の単位と大学受験の扱いまで保護者向けに整理しています。

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アメリカの高校に入学するには|3つの入り口とビザ・出願の手順

「子どもをアメリカの高校に入学させるには、何から始めればいいのだろう」。交換留学と私立高校のどちらが合うのか、ビザや書類はいつまでに用意するのか、分からないことばかりで、不安が先に立つ保護者の方も少なくないはずです。日本の学校に戻れるのかという心配も重なります。

そこで本記事では、アメリカの高校に入る3つの入り口と、出願からビザ取得までの手順を、米国務省や米国土安全保障省の公式情報をもとに順番に整理します。通いたい期間から入り口を選べるので、準備を始める時期を逆算しやすくなるはずです。

あわせて、入学する時期と学年の合わせ方、日本の学校の単位や大学受験の扱いも同じ流れで確かめていきましょう。

アメリカの高校に入る3つの入り口

アメリカの高校には、交換留学、私立高校への出願、公立高校への出願の3つの入り口があります。1年だけ通うなら交換留学か公立高校、卒業までめざすなら私立高校と、通いたい期間で選べる入り口とビザが決まります。

入り口

ビザ

通える期間

申し込み先

対象

交換留学

J-1ビザ

1学期か1学年

日本の交換留学団体

15歳〜18歳6か月

私立高校

F-1ビザ

上限なし

各高校

学校ごとの基準

公立高校

F-1ビザ

合計12か月まで

学区・各高校

9〜12年生

表は米国務省と米国土安全保障省(DHS)の案内をもとにしています(2026年11月時点)。交換留学の対象は、学校に通った年数が11年以下の生徒も含みます。

1年だけなら交換留学でJ-1ビザ

1年だけアメリカの高校で学びたいなら、交換留学が入りやすい入り口です。米国務省の交換留学の制度では、J-1ビザで公立・私立の認定校に通い、ホストファミリーの家か学校の寮で暮らします。

参加できるのは、開始日に15歳以上18歳6か月以下の生徒か、幼稚園を除いて学校に通った年数が11年以下の生徒です。過去に交換留学やF-1・J-1ビザでアメリカの学校に通ったことがある人は参加できません。

日本からは交換留学団体を通して申し込み、団体の選考を受けます。団体ごとの費用や選考の違いは、高校の交換留学の記事で比べています。

卒業まで通うなら私立高校に出願

アメリカの高校を卒業したい、そのまま大学に進みたいなら、私立高校に出願するのが基本です。DHSによると、留学生を受け入れる認定を受けた私立高校なら、F-1ビザで通える年数に上限がありません。ただし2026年9月15日に始まった新しい規則で、F-1ビザで入国したときの滞在は課程の期間まで(1回の入国で最長4年)に区切られ、それを超えて学ぶときは延長の申請が必要になりました。

学校は自分で選び、各校に直接出願する形です。寮のある学校(ボーディングスクール)なら、学校の寮で暮らしながら通えます。

学費は公立より高くなる一方、学校独自の奨学金を出す私立校もあるので、出願前に確かめておきましょう。学費の目安はアメリカ高校留学の費用の記事で比べています。

公立高校は学生ビザで最長1年

公立高校にもF-1ビザで入れますが、通えるのは9〜12年生の間で合計12か月までです。DHSは、この12か月にすべての公立高校の期間が含まれ、1年通ったあと別の公立高校に移って続けることはできないとしています。

学区の生徒1人あたりの教育費を全額払うことも条件で、支払いはビザを申請する前に済ませる決まりです。2年目も続けたいときは、留学生を受け入れている私立高校へ移れば、卒業をめざせます。

なお、公立の小学校と中学校(幼稚園から8年生まで)には、F-1ビザでは通えません。

私立高校に出願する手順

私立高校には、秋の入学より前の冬に出願し、書類と面接、英語のテストで選考を受けます。合格して入学を決めると、学生ビザの申請に使う入学許可書(I-20)が学校から届くという流れです。

出願の締切は2月1日の学校が多い

寮のある私立高校が加わる団体TABS(The Association of Boarding Schools)は、多くの学校の出願締切を2月1日としています。秋に入学するなら、前の年の夏から学校を調べ始め、年明けまでに書類をそろえる計算です。

締切と必要な書類は学校ごとに違うため、各校のサイトで確かめるのが確実です。候補の学校を表にまとめ、締切と書類を並べておくと抜けを防げるでしょう。

選考の結果は、合格と不合格のほか、空きを待つウェイティングや、次の成績を見てから決める保留もあります。

出願書類と面接、入学試験を用意する

TABSによると、出願は学校見学、面接、入学試験、出願書類の準備で進み、多くの学校がオンラインの出願フォームを使っています。日本の学校に英文の成績証明書や推薦状を頼む必要がある学校も多いため、候補校の必要書類の一覧を早めに確かめましょう。

TABSも、面接は選考で最も大切な部分の1つだと説明しています。学校に出向いて面接を受ければ、校舎や寮の様子を自分の目で確かめる機会にもなるでしょう。

SSATやISEEという入学試験のスコアを求める学校も多くあります。どの試験が要るかは学校ごとに違うので、受験日から逆算して申し込みましょう。

英語力はTOEFL Juniorなどで示す

留学生は英語力の証明を求められることが多く、TABSは中高生向けの英語テストTOEFL Juniorを例に挙げています。ハワイの私立校Mid-Pacific Instituteは、入学後の英語クラスの振り分けに、TOEFL JuniorやTOEFL、Duolingo English Test、IELTSなどのスコアを使うとしています。

どのテストで何点を求めるかは、学校によって違うのが実情です。英語に不安があるなら、留学生向けの英語の授業がある学校を選ぶ方法もあり、Mid-Pacific Instituteは7〜12年生の留学生に英語の支援課程を設けています。

合格するとI-20が届く

合格して入学を決めると、学校からI-20という書類が届きます。I-20は、留学生を受け入れる認定(SEVP認定)を受けた学校が出す入学許可書で、学生ビザの申請と入国のときに使う大切な書類です。

届いたら、名前や生年月日、授業の開始日が正しいかを確かめ、署名と日付を書き入れてください。DHSによると、18歳未満の場合は保護者が代わりに署名する決まりです。公立高校に入る場合は、教育費を払い済みであることも学校がI-20に書き込みます。

学生ビザを取るまでの流れ

I-20が届いたら、SEVIS費の支払い、オンライン申請書DS-160の提出、大使館・領事館での面接の順に進みます。米国務省のビザ予約サービスによると、ビザはI-20の授業開始日の365日前から発給でき、アメリカへの入国は開始日の30日前からできます(2026年11月時点)。

SEVIS費350ドルを先に払う

最初に払うのは、留学生の情報を管理する仕組みSEVISの費用です。米移民・関税執行局によると、F-1ビザは350ドル、交換留学のJ-1ビザは220ドルです(2026年11月時点)。

払うとI-901 SEVIS費の確認書が出るので、ビザの面接に持っていきます。公立高校に通う場合は、学区への教育費の支払いもビザ申請の前に済ませ、その証明を面接と入国のときに見せます。最新の金額は公式サイトでご確認ください。

DS-160を出して面接を予約する

次に、オンライン申請書DS-160を出し、申請料185ドルを払って面接を予約します。在日米国大使館によると、学生ビザなどの申請料は2023年6月17日に160ドルから185ドルに上がりました。2025年に成立した米国の法律で、別の手数料(250ドル)が加わる可能性もあるため、払う前に最新の金額を公式サイトでご確認ください。

ビザ予約サービスは、I-20が届く予定日を見込んで、余裕をもって面接を予約するよう案内しています。面接の日には、次の書類を持っていきます。

  • DS-160の確認ページ
  • パスポートと過去10年の古いパスポート
  • 5cm四方の証明写真1枚
  • 署名済みのI-20
  • I-901 SEVIS費の確認書
  • 面接の予約確認書

パスポートは、国別の取り決めで免除される場合を除き、アメリカでの滞在予定より6か月以上長く有効なものが必要です。写真は6か月以内に撮った白い背景のカラー写真で、眼鏡をかけたものは使えません。

面接では資金と帰国の予定を示す

面接では、留学中の費用を払えることと、学業を終えたら日本に戻る予定であることを示します。ビザ予約サービスは、1年目の費用を払える資金の証明と、日本とのつながりを示す書類を持っていくよう勧めています。

高校生の場合は保護者が費用を出すので、親子の関係を示す書類と、保護者の直近の納税証明書の原本、預金通帳などを用意しましょう。英語以外の書類には翻訳が必要です。また米国務省は2025年6月、学生ビザの申請者にSNSの公開範囲を「公開」にするよう求めると発表しています。

うその記載をすると、ビザを申請する資格を永久に失うおそれがあります。必要な書類は変わることがあるため、最新は公式サイトでご確認ください。

アメリカの高校の入学時期と学年

アメリカの高校は9〜12年生の4年間で、秋に新しい学年が始まります。日本の中学を卒業した時点で9年間学んでいるため、学年の数え方では10年生から入る形です。

日本で終えた学年

学校に通った年数

アメリカで入る学年の目安

中学2年

8年

9年生

中学3年

9年

10年生

高校1年

10年

11年生

高校2年

11年

12年生

表は通った年数から数えた目安で、実際の学年は入学する学校が決めます。

新学年は秋に始まる

アメリカの高校は秋に新しい学年が始まるため、4月に始まる日本の学年とは半年ほどずれるのが特徴です。交換留学のAFS日本協会も、アメリカ行きを7〜10月に出発する「夏組」としています(2027年出発の募集)。

私立高校の出願も、秋の入学に向けて冬に締め切る学校が多くなっています。日本の高校に在籍したまま夏に出発すると、日本の学年の途中で抜けることになるので、帰国後の学年は学校と相談して決めましょう。

中学を卒業すると10年生にあたる

日本の小学校6年と中学校3年を合わせると9年間なので、中学を卒業した生徒は、アメリカで9年生を終えた段階にあたります。中学卒業後の秋に入るなら10年生、高校1年を終えてから入るなら11年生が目安です。

ただし、どの学年に入れるかは、学校が成績証明書や年齢、英語力を見て決めます。学年の決め方は学校ごとに違うため、出願のときに入学予定の学年を必ず確かめておきましょう。

卒業に要る単位は州と学校で違う

アメリカの高校は、9年生から12年生までに決められた単位をとって卒業します。必要な単位の数や科目は州と学校で違うので、途中の学年から入るなら、日本で学んだ分がどこまで認められるかを出願先に確かめておきましょう。

途中の学年から入ると、残りの年数で必要な単位をそろえることになります。卒業をめざすなら、入学前に「あと何単位で卒業できるか」を学校に示してもらうと、学年選びの判断がしやすくなるはずです。

日本の学校の扱いを先に決める

日本の高校に籍を置いたまま行くのか、日本の学校を離れてアメリカで卒業するのかで、帰国後の進路が変わります。在籍のまま1年行くなら単位の認め方を、アメリカで卒業するなら日本の大学の受験資格を、出発前に確かめておきましょう。

在籍のまま留学すると最大36単位を認定

日本の高校に在籍したまま留学すると、アメリカの高校で学んだ分を、日本の高校の単位として36単位まで認めてもらえる場合があります。文部科学省が2010年に学校教育法施行規則を改め、上限を30単位から36単位に広げました。

認めるかどうか、何単位を認めるかは、在籍する高校が決めます。単位が認められれば、1年留学しても同級生と同じ時期に卒業できる道が開けるでしょう。詳しくは高校生の1年留学の記事で紹介しています。

卒業すれば日本の大学を受験できる

アメリカの高校を卒業すれば、日本の大学に入る資格が得られます。文部科学省は、外国で学校教育の12年の課程を終えた人に大学入学資格を認めており、アメリカの高校は12年生で卒業するためです。

ただし、帰国生向けの入試の条件は大学ごとに違うので、志望校の募集要項で出願資格を確かめましょう。アメリカの大学に進むなら、F-1ビザの記録を大学に移して進学できるとDHSは案内しており、早めの出願を勧めています。

学校の留学制度を先に確かめる

在籍のまま行く場合は、まず担任や進路の先生に、留学の制度があるか、留学中の扱いと単位の認め方を確かめます。交換留学団体のAFSも、応募の前に在学校の先生に相談するよう求めており、応募には学校の推薦書が必要です。

中学を卒業してすぐアメリカの高校に入る場合は、日本の高校には籍を置かない形になります。途中で日本に戻る可能性があるなら、戻ったときにどの高校へ入り直せるかも、出発前に調べておくと安心です。

よくある質問

アメリカの高校への入学について、よく出る質問への答えをまとめました。

中学生でもアメリカの高校に入れますか?

入ることは可能です。中学2年を終えた段階なら9年生から入る形になり、私立高校に出願できます。公立の中学校(8年生まで)にはF-1ビザで通えないため、中学生の年齢で行くなら私立校を選ぶのが基本です。

公立高校に途中から編入できますか?

留学生を受け入れている公立高校なら9〜12年生に入れますが、受け入れる学年や時期は学区ごとに違います。ただしF-1ビザで通えるのはすべての公立高校を合わせて12か月までなので、卒業をめざすなら2年目から認定を受けた私立高校へ移ることが前提です。

英語が苦手でも入学できますか?

学校によっては入学できるでしょう。留学生向けの英語の支援がある私立校もある一方、交換留学のAFSはアメリカ行きに英検CSEスコア1980以上と、選考後の英語試験ELTiSで800点中689点以上を求めています。

いつから準備を始めればいいですか?

出発の1年以上前から始めるのが目安です。私立高校は2月1日締切の学校が多く、秋に入るなら前の年の夏には学校選びを始めます。AFSの2027年夏出発の募集は2026年3月にエントリーが始まり、11月時点でも追加選考を受け付けています(締切は公式サイトで確認)。

まとめ

アメリカの高校に入るには、1年だけなら交換留学か公立高校、卒業までめざすなら私立高校と、通いたい期間で入り口を選びます。私立高校は2月1日締切の学校が多く、合格後に届くI-20でSEVIS費の支払い、DS-160、面接へと進みます。

次にやることは、在籍する学校に留学の制度と単位の扱いを確かめ、候補の学校や団体の締切を一覧にすることです。アメリカの暮らしや費用の全体像は、アメリカの国別ガイドで確かめられます。

この記事の出典

制度・金額は2026年11月2日に各公式サイトで確認しました。最新は各公式サイトでご確認ください。

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