留学準備はいつから?タイプ別の始める時期と出発までの流れ
留学の準備をいつから始めるかを、語学留学・大学への留学・短期プログラム・ワーホリのタイプ別にまとめました。出発から逆算したスケジュール、パスポートやビザ・予防接種にかかる日数、残りの期間ごとに間に合う留学の目安も分かります。

「留学の準備って、いつから始めればいいんだろう」。行き先も学校もまだ決まっていないのに、もう遅いのではないか、何か大事な締切を見落としていないか、不安が先に立つ方は多いのではないでしょうか。何から手をつければいいのか分からないという迷いも重なります。
そこで本記事では、語学留学・大学への留学・短期プログラム・ワーホリのタイプ別に、準備を始める時期の目安と、出発から逆算したスケジュールをまとめます。残りの期間ごとに何が間に合うかも表で確かめられるので、今の状況から次の一手を決めやすくなるはずです。
あわせて、パスポートやビザ、予防接種にかかる日数と、見落としやすい奨学金や支払いの注意点も同じ流れで解説します。
留学準備はタイプによって始める時期が違う
留学の準備は、語学留学なら出発の約半年前、大学や大学院への留学なら約1年半前に始めるのが目安です。大学の短期プログラムやワーホリは締切や審査の期間が違うため、自分の留学のタイプに当てはめて考えます。
留学のタイプ | 準備を始める目安 |
|---|---|
語学留学 | 約半年前 |
大学・大学院への留学 | 約1年半前 |
大学の短期プログラム | 申し込みは2〜5か月前 |
高校生の1年間の交換留学 | 2年〜1年半前 |
ワーキングホリデー | ビザの審査期間から逆算 |
語学留学と大学・大学院はJASSO(日本学生支援機構)、短期プログラムと高校生の交換留学はトビタテ!留学JAPANの準備ガイドが示す目安です。ワーキングホリデーには公的な目安がないため、各国のビザの審査期間から考えるのが現実的です。
語学留学は約半年前から準備する
語学学校への留学は、出発の約半年前から準備を始めると余裕を持てます。JASSOの留学ガイドブックでは、語学学校の情報収集は6か月前から、出願は3か月前から、渡航までの手続きは1〜3か月前からという流れです。
語学学校は入学日を選びやすいものの、人気の時期や寮は早く埋まることがあります。行き先と期間の候補を半年前までに決めておくと、学校と住まいを比べる時間を取れるでしょう。
大学や大学院への留学は約1年半前から始める
海外の大学や大学院で学ぶ留学は、約1年半前から準備を始めるのが目安です。JASSOは、入学の1年くらい前に出願を締め切る大学や奨学金もあるためと説明しています。
トビタテ!留学JAPANの準備ガイドでも、中・長期の留学は1年半以上前に目標を決め、1年前には出願する流れです。語学試験のスコアも出願の条件になるため、受験の計画も同じ時期に立てましょう。
大学の短期プログラムは締切が2〜5か月前
大学が用意する夏休みや春休みの短期プログラムは、出発の2〜5か月前に申し込むのが目安です。トビタテ!留学JAPANによると、夏休みの短期プログラムは4月下旬〜5月下旬、春休みは10〜11月に締め切られることが多くなっています。
大学以外の短期プログラムは、1か月〜半年前の申し込みが目安とされています。思い立ったときにはもう締切が過ぎていた、ということがないよう、行きたい時期の半年前には情報を集め始めましょう。
ワーホリはビザの審査期間から逆算する
ワーキングホリデーは、国ごとのビザの審査期間から逆算して準備を始めます。オーストラリア政府は公式ページ(2024年12月更新)で審査の平均を約3か月の見込みとし、イギリスは渡航の6か月前から申請でき、判断は通常3週間以内です。
カナダは候補者として登録して招待を待つ方式で、いつ招待が来るかは読めません。こうした違いから、少なくとも出発の4〜6か月前には申請できる状態にしておくと安心だと考えられます。国ごとの条件はオーストラリアのワーホリなどの国別ページで確かめられ、最新の審査期間は各国政府の公式サイトでご確認ください。
出発から逆算する留学準備のスケジュール
留学の準備は、情報収集→出願と入学許可→ビザ・航空券・保険→役所の手続き、という順番が基本です。出発日を先に決めて、そこから逆算して並べると、締切の見落としを防げます。
半年〜1年前は情報収集と学校選び
最初の段階では、留学の目的と期間を決め、行き先と学校の候補を集めましょう。トビタテ!留学JAPANの準備ガイドでは、中・長期の留学は1年〜1年半前に情報を集め、語学試験で今の英語力を確かめ、資金計画や奨学金の検索も進めるとしています。
語学留学なら半年前、短期留学なら半年〜3か月前がこの段階の目安です。説明会や留学カウンセラーへの相談も、この時期に使うと選び方が早く固まります。
3か月〜1年前に出願して入学許可を受け取る
学校が決まったら出願し、入学許可を受け取る段階です。JASSOの目安では、大学や専門学校は1年前から、語学学校は3か月前から出願し、その後に入学許可書の受け取り・住まいの確認・授業料の送金を進めます。
トビタテ!留学JAPANの高校生向けガイドは、学費の支払い漏れがあるとビザの取得が難しくなる場合もあると注意しています。入学許可書はビザの申請に使うことが多いので、支払いの期限も合わせて確かめましょう。
1〜3か月前にビザ・航空券・保険をそろえる
出発の1〜3か月前は、ビザ・航空券・保険をそろえる時期です。JASSOも、渡航までの手続きは1〜3か月前から進めるとしています。
国や学校によっては、決められた保険に入らないと入学やビザが認められません。例えばオーストラリアは留学生向けの健康保険、イギリスは6か月以上の留学で医療の追加料金の支払いが必要です。航空券は、ビザが出てから買うのが基本です。
出発の2週間前からは役所の手続きを済ませる
1年以上海外に住むなら、市区町村に海外転出届を出します。JASSOによると届け出は通常14日前からですが、出せる時期は自治体ごとに違うため、住んでいる市区町村で確かめましょう。
転出届を出すと国民健康保険から抜け、国民年金は加入の義務がなくなります。年金を続けたい人は、手続きをすれば任意で加入することも可能です。マイナンバーカードは、2024年5月27日から転出届のときに手続きすれば国外でも使い続けられます。3か月以上住むなら現地の大使館などに在留届、3か月未満なら外務省の「たびレジ」への登録も忘れずに済ませましょう。
時間がかかる手続きと日数の目安
準備の中で特に時間がかかるのは、パスポート・学生ビザ・予防接種・語学試験の4つです。それぞれの日数を知っておくと、逆算の計画が立てやすくなるはずです。
パスポートは申請から2週間程度かかる
パスポートは、国内で申請してから受け取るまで2週間程度(土日祝日を除く)かかります。外務省は、旅行の1か月前までに申請するよう案内しています。
すでに持っている人も、残りの有効期間を確かめましょう。外務省によると、多くの国は入国時に3〜6か月以上の残りを求め、長期の滞在ではさらに長く求められる場合があります。例えばアメリカは、日本国籍なら滞在予定の期間中ずっと有効なパスポートであればよいとされていますが、国によって条件が違うので、行き先の大使館の案内で確かめましょう。
学生ビザの審査期間は国ごとに確かめる
学生ビザの審査にかかる期間は国によって違い、早い国でも数週間は見込む必要があります。イギリスの学生ビザはコース開始の6か月前から申請でき、判断は通常3週間です。
カナダの就学許可は、日本からの申請で約3週間(2026年10月時点のデータ)です。ニュージーランドは学生ビザの80%が7週間以内に判断され、少なくとも渡航の3か月前に申請するよう勧めています。審査期間は時期によって変わるため、最新は各国政府の公式サイトでご確認ください。
予防接種は出発の3か月以上前に相談する
予防接種は、出発の3か月以上前からトラベルクリニックなどに相談しましょう。厚生労働省検疫所(FORTH)は、ワクチンによっては2〜3回打つ必要があるため、なるべく早く接種の日程を相談するよう勧めています。
例えばA型肝炎は2〜4週間あけて2回打ちます。学校によっては入学時に予防接種の証明書を求められることもあるので、出願の段階で必要な接種を確かめておくと安心です。
語学試験は結果が出るまでの日数も見込む
出願に語学試験のスコアが必要なら、結果が出るまでの日数も計画に入れておきましょう。IELTSはコンピューター版なら通常1〜2日、ペーパー版は13日以内に結果が出ます。
TOEFL iBTは、受験日の3日後にアカウントでスコアを確かめられます。目標のスコアに届かず受け直すことも考えて、出願の締切より2〜3か月は早めに1回目を受けておきましょう。
今からで間に合うかを判断する基準
今からで間に合うかは、ビザが必要かどうかと、出願や奨学金の締切で決まります。残りの期間ごとの目安を表にまとめたので、自分の出発予定に当てはめてみてください。
出発までの残り | 間に合いやすい留学 | 特に注意すること |
|---|---|---|
1〜3か月 | ビザ不要の短期の語学留学 | 学校と寮の空き |
3〜6か月 | 学生ビザが要る語学留学やワーホリ | ビザの審査と予防接種 |
半年〜1年 | 余裕を持った長期の留学 | 学校と住まいの比較 |
1年以上 | 大学や大学院への留学 | 出願と奨学金の締切 |
この表は、各国政府が示すビザの審査期間やJASSO・FORTHの目安をもとにした判断の目安です。審査の混み具合は時期で変わるので、迷ったら早めに動きましょう。
ビザ不要の短期なら1〜3か月前でも間に合う
ビザがいらない短期の語学留学なら、パスポートがあれば出発の1〜3か月前でも間に合いやすいといえます。オーストラリアとニュージーランドは電子渡航認証で3か月まで、イギリスとカナダは6か月以内の語学コースなら、学生ビザなしで学べます。ただしイギリスはETA、カナダは空路ならeTAという電子渡航認証を事前に取る必要があり、学校がこの形での受け入れに対応しているかも申し込みのときに確かめましょう。
アメリカは、短期でも週18時間以上の授業を受けるなら学生ビザが必要です。ビザのいらない短期の滞在でも、ESTAは渡航の72時間前までの申請が勧められています。学校や寮の空きも早く埋まるので、申し込みは急ぎましょう。
学生ビザが必要な留学は3か月を切ると厳しい
学生ビザが必要な半年〜1年の留学は、出発まで3か月を切ると厳しくなります。入学許可を受け取ってからビザを申請し、審査に数週間かかるうえ、予防接種は3か月以上前からの相談が勧められているためです。
ニュージーランドのように、渡航の3か月前までの申請を勧める国もあります。残りが3か月を切っているなら、短い期間のコースでまず出発するか、出発の時期を後ろにずらすことを考えましょう。
学位留学は1年を切ったら翌年度も考える
海外の大学や大学院で学位を取る留学は、出発まで1年を切っていたら翌年度の入学も視野に入れるのが現実的です。JASSOによると、入学の1年くらい前に出願を締め切る大学や奨学金もあるためです。1年を切っていたら、志望校の出願締切と奨学金の締切を先に確かめ、間に合わなければ翌年度に切り替えましょう。
例えばJASSOの学部の学位取得を支える奨学金は、2027年度に留学を始める人のエントリーを2026年9月に受け付けていました。奨学金を使いたいなら、約1年半前から準備を始めましょう。大学在学中の留学の時期は大学3年の留学の記事でも詳しく紹介しています。
留学準備で見落としやすい3つのこと
準備の流れの中で見落としやすいのが、奨学金の締切・航空券を買う時期・留学会社への支払いの条件です。どれも出発の直前では取り返しがつきにくいので、早めに確かめておきます。
奨学金は留学開始の数か月〜1年以上前に締め切られる
給付型の奨学金は、留学を始めるかなり前に締め切られます。トビタテ!留学JAPANの大学生向けの第18期では、在籍大学から申請する期限が2026年2月27日で、留学を始めるのは2026年8月1日以降でした。最も早く出発する人でも、締切は約5か月前です。
大学の中の締切はさらに早く設定されます。奨学金を使いたいなら、出発時期を決めた段階で募集の時期を調べておきましょう。
航空券はビザが出てから買う
航空券は、ビザが出てから買うのが基本です。トビタテ!留学JAPANも、必要なビザが取れたら航空券を手配するよう勧め、オーストラリア政府はワーホリのビザが出るまで航空券を予約しないよう案内しています。
一方でJASSOによると、ビザの申請時に航空券の予約確認書を出す国もあります。行き先の国のビザの案内で、どちらの順番かを先に確かめましょう。
留学会社への支払いの時期と条件を確かめる
留学会社(エージェント)を使うなら、お金を払う時期と解約の条件を契約前に確かめます。JASSOによると、留学のあっせん業者には国や自治体の許可や登録が要らず、基本的にクーリングオフも適用されません。
業界団体J-CROSSの認証を受けた事業者は、出発日の90日前までは学費などの支払いを求めないことが認証の条件になっています。複数の会社を比べ、見積もりの内訳と支払いの時期を確かめてから決めましょう。
よくある質問
留学の準備について、よく寄せられる疑問にお答えします。
留学準備は何から始めればいいですか?
まず留学の目的と期間を決め、出発したい時期を仮に置きましょう。出発日が決まれば、この記事の目安に当てはめて、出願・ビザ・役所の手続きの時期を逆算できます。JASSOも、準備の最初の段階に留学の計画づくりを置いているほどです。
パスポートを持っていなくても間に合いますか?
多くの場合は間に合います。国内での申請から受け取りまでは2週間程度で、外務省は旅行の1か月前までの申請を勧めています。2025年3月24日からは、マイナポータルを使ったオンラインでの申請も全都道府県でできるようになりました。
社会人が留学するときの準備は学生と違いますか?
流れは同じですが、仕事の調整と税金の手続きが加わる点が違います。住民税は1月1日に住んでいた市区町村で1年分がかかるため、年度の途中で出国するなら納税管理人を決めておきましょう。費用の目安は社会人の留学費用の記事で確かめられます。
まとめ
留学の準備は、語学留学なら約半年前、大学や大学院への留学なら約1年半前に始めるのが目安です。出発日を決めたら、出願と入学許可、ビザ・航空券・保険、役所の手続きの順に逆算しましょう。ビザが要る留学は、残り3か月を切ると時期をずらす判断も必要になります。パスポートの申請やビザの審査には数週間かかるので、早めに動くほど選べる学校と時期が広がるでしょう。
まずは留学の目的と出発したい時期を決め、パスポートの残りの期間を確かめてください。持ち物の準備は留学用スーツケースの選び方が参考になります。
この記事の出典
- JASSO 海外留学情報サイト「留学までのタイムスケジュール」
- JASSO 留学ガイドブック「わたしがつくる海外留学」Chapter 1
- JASSO 留学ガイドブック Step 5「渡航までの手続き」
- JASSO 海外留学情報サイト「役所の手続き」
- JASSO 海外留学情報サイト「保険」
- JASSO 海外留学情報サイト「留学あっせん業者の利用」
- JASSO「海外留学支援制度(学部学位取得型)2027年度」
- トビタテ!留学JAPAN「大学生の留学準備ガイド」
- トビタテ!留学JAPAN「高校生の留学準備ガイド」
- トビタテ!留学JAPAN「2026年度(第18期)募集要項【大学生等対象】」
- 外務省「パスポート申請のポイント」
- 外務省「旅券手数料改定 関連情報」
- 外務省「国内からオンライン申請する」
- 外務省「パスポートの残存有効期間」
- 厚生労働省検疫所 FORTH「海外で健康に過ごすために 予防接種」
- 米国ビザ申請公式サービス「学生ビザ」
- 在日米国大使館「ESTA」
- GOV.UK「Student visa」
- GOV.UK「Visit the UK to study」
- オーストラリア内務省「Electronic Travel Authority」
- オーストラリア内務省「Working Holiday visa(subclass 417)」
- カナダ移民・難民・市民権省「Study without a study permit」
- カナダ移民・難民・市民権省「Check processing times」
- カナダ移民・難民・市民権省「International Experience Canada」
- ニュージーランド移民局「Fee Paying Student Visa」
- ニュージーランド移民局「NZeTA」
- GOV.UK「Electronic travel authorisation(ETA)」
- カナダ移民・難民・市民権省「eTA」
- GOV.UK「Youth Mobility Scheme visa」
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