2026年11月2日

留学で日本人が少ない環境の選び方|多い国と時期・学校の確かめ方

留学で日本人が少ない環境を選ぶ方法を、日本学生支援機構の留学先の統計とマルタ政府の国籍別データをもとに整理しました。日本人が増える時期の見分け方、学校に聞く6つの質問、ホームステイや寮の部屋割りの決まり、日本人がいても英語を伸ばす過ごし方まで分かります。

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留学で日本人が少ない環境の選び方|多い国と時期・学校の確かめ方

「せっかく留学するなら、日本人が少ない環境で英語を使いたい」。そう思っても、どの国や学校なら日本人が少ないのか、少なすぎて困ることはないのか、迷いは尽きないものです。行ってみたら教室が日本人ばかりだった、という失敗談を聞いて不安になる方もいるでしょう。

そこで本記事では、日本人が多くなる国・時期・学校の条件と、日本人が少ない環境を選ぶための確かめ方を、日本学生支援機構やマルタ政府の統計をもとに整理します。国だけでなく時期や住まいまで同じ目線で比べられるので、自分に合う環境を絞り込みやすくなるはずです。

あわせて、日本人が少ない環境での注意点と、日本人がいても英語を伸ばす過ごし方も同じ流れで紹介します。

日本人が多い留学先と少ない留学先

日本人学生の留学先は、アメリカやオーストラリア、韓国などの上位10か国・地域に約7割が集まっています。ただしこれは行き先の内訳で、教室の日本人の割合とは別物です。教室の顔ぶれは国よりも学校と時期で大きく変わるため、国の統計は目安にとどめ、学校ごとに確かめるのが確実です。

順位

国・地域

日本人留学生数

割合

1

アメリカ

12,627人

13.9%

2

オーストラリア

9,329人

10.2%

3

韓国

8,360人

9.2%

4

カナダ

6,736人

7.4%

5

イギリス

5,381人

5.9%

6

台湾

5,260人

5.8%

7

タイ

4,789人

5.3%

8

フィリピン

3,697人

4.1%

9

中国

3,615人

4.0%

10

マレーシア

3,064人

3.4%

表は日本学生支援機構(JASSO)の「2024年度日本人学生留学状況調査」によるもので、日本の大学や短大、高専、専門学校の学生が2024年度に始めた留学91,054人を数えています。

日本人学生の留学先はアメリカと豪州、韓国が上位

JASSOの調査では、日本人学生の留学先は1位がアメリカ、2位がオーストラリア、3位が韓国で、上位10か国・地域を合わせると全体の69%になります。大学などが把握している学生の数なので、社会人や高校生の留学は含みませんが、日本人が集まりやすい国を知る目安としては十分です。

ただし、この割合は日本人学生がどこへ行ったかの内訳で、現地の教室に日本人が何割いるかを示す数字ではありません。行き先の上位にある国ほど日本人と出会う機会は多くなりやすいものの、実際の比率は学校ごとに確かめる必要があります。

マルタの語学学校は学生の7割がEU出身

地中海の島国マルタは、語学学校の学生の大半がヨーロッパから来る国です。マルタ国家統計局によると、2025年に認可を受けた34の語学学校で学んだ外国人は76,063人で、イタリアが23.0%、ドイツが10.6%、フランスが10.4%を占め、EUの国から来た学生が71.8%でした。

日本人は3,365人で全体の約4%、国籍別では7番目に多い国です。日本人がいないわけではありませんが、ヨーロッパの学生が中心で、日本人は少数派になりやすい国といえます。学校選びや費用はマルタ留学完全ガイドが参考になるでしょう。

同じ国でも都市と学校で比率は変わる

国の統計と教室の顔ぶれは、必ずしも一致しません。フィリピンはJASSOの調査で日本人学生の行き先の8位で、表の上位では人数が少ない側に入る一方、セブ島の語学学校3D ACADEMYは、日本人の割合を「時期によって40〜70%」と公表しています。

同じセブ島のCebu International Academy(CIA)は、韓国や日本、台湾、ベトナム、中東、モンゴルなど幅広い国から学生が来ると紹介しています。国だけで判断せず、候補の学校ごとに国籍の構成を確かめることが大切です。

日本人が増える時期を外す

日本人学生の留学は1か月未満の短期が多く、日本の長い休みの時期には、学校によって日本人の割合が上がることがあります。時期による変化は学校ごとに違うので、入学予定の月を指定して確かめましょう。

日本人学生の留学の3分の2は1か月未満

JASSOの2024年度の調査では、日本人学生の留学91,054人のうち、1か月未満が60,301人と全体の66%を占めました。1年以上の留学は1,793人で、2%ほどです。

短い研修に参加する学生が多いぶん、日本の休みの時期に同じ学校へ日本人がまとまって入ることがあります。長く滞在する人ほど、短期の学生が増える時期とそうでない時期の両方を経験することになるでしょう。

日本の長い休みに日本人が増える学校もある

セブ島の3D ACADEMYの英語のページは、春休み(3〜4月)、夏休み(7〜8月)、年末年始(12月下旬〜1月上旬)には、日本人の割合が65〜70%ほどに上がることが多いと説明しています。大学生やギャップイヤー中の人、家族連れが短期留学を選ぶ時期だからです。

一方、同じ学校の日本語のページは、夏(6〜9月ごろ)は台湾や中東の学生が増え、日本人は40%ほどに下がる傾向があるとしています。同じ学校でも説明が分かれるほど、時期による変化は読みにくいものです。

マルタでは、語学学校の受講が最も多い月が7月で年間の16.5%、次が8月で15.8%でした。年間では15歳以下が29.2%、16〜17歳が20.9%と10代が半数を占めるので、年齢層が自分と合うかも入学月を伝えて学校に聞きましょう。

入学の時期をずらすと比率が下がる例もある

3D ACADEMYの英語のページは、2月や5〜6月、10〜11月のように落ち着いた時期には、日本人の割合がおおむね40〜50%に下がるとしています。同じ学校でも、入学する週によって教室の国籍の構成が変わるということです。

大学の休みに合わせる必要がない社会人や、休学して長く行く人は、こうした時期を選びやすい立場にあります。学校に聞くときは、入学を考えている月を伝えて比べてもらいましょう。

日本人が少ない学校の確かめ方

学校の日本人の割合は、時期を指定して学校に聞き、英語だけを使うルールの有無とあわせて確かめます。公表されている数字は、いつの、どの範囲の数字かを見てから判断しましょう。

国籍の割合は時期を指定して学校に聞く

日本人の割合は時期で動くため、学校に聞くときは「入学予定の月に、日本人はどのくらいいるか」と時期を指定するのが確実です。3D ACADEMYのように、同じ学校でも40〜70%の幅がある例があるからです。

問い合わせでは、次の6点をまとめて聞くと、学校どうしを同じ物差しで比べられます。

  • 入学予定の月の日本人の割合
  • 学校全体で何か国から来ているか
  • 自分のレベルのクラスの顔ぶれ
  • 英語だけを使うルールの有無
  • ホームステイの受け入れの決まり
  • 寮の部屋割りの決め方

クラスの顔ぶれまで分かると、教室の様子を思い描きやすくなります。語学学校の候補は、学校検索を使えば国や都市から探すことが可能です。

英語だけを使うルールのある学校を選ぶ

日本人がいても日本語を話しにくくする仕組みとして、校内では英語だけを使うルールを設けている学校があります。セブ島のCIAは、English Only Policy(EOPシステム)で英語を使う練習を促していると紹介しています。

ルールの中身や守らなかったときの扱いは、学校ごとに違うのが普通です。英語を話す時間を確実に増やしたいなら、ルールがあるか、どの場所や時間に当てはまるかを入学前に確かめましょう。

公表された比率は時点と範囲を確かめる

学校が公表する日本人の割合は、その学校自身が出している数字です。いつの数字か、学校全体なのか特定のコースなのかで意味が変わるので、ページの更新日と対象を確かめてから比べましょう。

たとえば3D ACADEMYの英語のページは2025年7月に公開され、2026年7月に更新されています。古い数字しか見つからないときは、学校やエージェントに最新の割合を問い合わせると安心です。

住まいで日本語を使わない環境の選び方

授業の外で日本語を使わないためには、住まいの選び方が大きく効きます。ホームステイは同じ母語の学生を同じ家に入れない決まりの学校があり、寮のルームメイトは学校の方針で決まるため、申し込みの前に確かめておきましょう。

同じ母語の学生を同じ家に入れない決まり

イギリスの語学学校St Gilesは、ホストファミリー向けの取り決めで、同じ母語の学生を同時に同じ家に受け入れないことを学校の方針とし、イギリスではブリティッシュ・カウンシルの要件でもあると説明しています。

同じ取り決めでは、1つの家に受け入れる学生は4人までとされ、家の中では英語を主な言葉にすることも求めている点が特徴です。ホームステイを選ぶなら、こうした決まりがあるかを学校に聞くと、家でも英語を使う環境をつくりやすくなります。

寮のルームメイトは学校の方針で決まる

大学や語学学校の寮では、ルームメイトの組み方は学校の方針で決まります。2024年6月の大学の記事によると、中国のDuke Kunshan Universityでは、1年目の留学生は全員、中国人の学生とルームメイトになる仕組みです。

反対に、セブ島の3D ACADEMYの日本語のページは、生活習慣の違いによるトラブルを防ぐため、国籍を指定した相部屋の調整は基本的に行わないとしています。同校の英語のページは希望すれば多国籍の部屋を選べると書いており、説明が分かれているので、部屋割りの決め方は申し込み前に書面で確かめましょう。

希望は申し込みのときに伝える

住まいの希望は、申し込みのときに伝えるのが基本です。St Gilesの取り決めでも、同じ母語の学生を同じ家に入れない決まりは、特別な希望がある場合を除くとされています。

つまり、友人と同じ家や部屋を希望すると、日本語で過ごす環境に近づくということです。日本人と離れたいなら、その希望を書面で伝えたうえで、希望が通るかどうかも確かめておきましょう。ホームステイの費用や申し込み先はオーストラリアのホームステイの記事でも紹介しています。

日本人が少ない環境の注意点と過ごし方

日本人が少ない環境は英語を使う機会が増える一方、困ったときに日本語で相談できる相手が少なくなります。相談先を先に用意し、日本人の友人がいる良さも生かしながら、英語で過ごす時間を自分で決めるのが現実的です。

困ったときの相談先を先に用意する

日本人が少ない町では、病気やトラブルのときに日本語で相談できる人が近くにいないことがあります。旅券法第16条により、海外に住所または一時滞在先を定めて3か月以上滞在する日本人は、在留届を出すことが義務づけられているので、必ず提出しましょう。

3か月未満の滞在なら、外務省の「たびレジ」に登録すると、現地の大使館や総領事館から安全情報を受け取れます。学校の窓口に日本語を話せるスタッフがいるかも、出発前に確かめておくと安心です。

日本人の友人がいる良さも生かす

日本人の留学生がいることには、悪い面ばかりではありません。銀行や携帯電話の手続き、病院の探し方など、同じ立場だからこそ分かる情報を日本語で交換できます。

大切なのは、日本人と一緒にいるかどうかより、英語を使う時間がどれだけあるかです。日本人の友人と会う日と英語で過ごす日を分けるなど、自分なりの線を引いておけば、安心と英語の両方を得られます。

英語で過ごす時間を自分で決める

日本人が多い環境でも、英語で過ごす時間を自分で決めて守れば、英語を使う量は増やせます。たとえば放課後は学校のアクティビティに参加する、週末は他の国の学生と出かける、といった予定を先に入れておく方法です。

反対に、日本人が少ない学校を選んでも、休みの日を日本語のSNSや動画だけで過ごせば、英語に触れる時間は伸びません。環境選びと過ごし方の両方を整えることが、留学の成果につながります。

よくある質問

留学先の日本人の多さについて、よく出る質問への答えをまとめました。

日本人が少ない国はどこですか?

国の順位だけでは決まりません。フィリピンは日本人学生の行き先の8位ですが、学校によっては日本人が4〜7割になります。マルタの語学学校は学生の7割がEU出身で、2025年の日本人は約4%でした。

ルームメイトが日本人なら変えてもらえますか?

学校の方針しだいです。寮の部屋割りの決め方や部屋を替える手続きは学校ごとに違うので、学生寮の窓口に相談しましょう。入る前に日本人と離れたい希望を伝え、希望が通るかどうかも確かめておきましょう。

フィリピン留学は日本人が多いですか?

学校によって大きく違うのが実情です。JASSOの調査ではフィリピンは日本人学生の留学先の8位で、セブ島の3D ACADEMYは日本人が40〜70%と公表しています。詳しくはフィリピン留学完全ガイドで確かめられます。

日本人が多い学校は避けたほうがいいですか?

一概にはいえません。初めての留学なら、日本人がいることで生活の情報を得やすい面もあります。英語を使う時間を確保できるかどうかを基準に、学校のルールや住まいとあわせて選びましょう。

まとめ

日本人学生の留学先はアメリカ・オーストラリア・韓国などに集まりますが、教室の日本人の割合は国より学校と時期で大きく変わります。日本の長い休みに日本人が増える学校もあるため、入学予定の月を指定して国籍の割合を聞き、英語だけのルールや住まいの決まりも確かめましょう。

次にやることは、候補の学校2〜3校に、入学予定の月の日本人の割合とホームステイ・寮の部屋割りの決め方を問い合わせることです。学校は学校検索で国や都市から探せます。

この記事の出典

統計・制度は2026年11月2日に各公式サイトで確認しました。最新は各公式サイトでご確認ください。

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