2026年10月10日

ワーホリの目的は5タイプ|目的がなくても行っていいかの判断基準

ワーホリの目的は語学・仕事とキャリア・出会い・生活のリセット・旅と暮らしの5タイプ。目的がなくても行ってよいかの判断基準と、自分の目的を一文で言える書き込み式の表、目的から国や現地での過ごし方を決めるコツを、公的な調査と経験者の体験談で解説します。

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ワーホリの目的は5タイプ|目的がなくても行っていいかの判断基準

「海外で暮らしてみたいけれど、ワーホリの目的を聞かれたら何と答えればいいのだろう」と、行きたい気持ちを言葉にできず、目的がないまま行って後悔しないか、帰国後の仕事は大丈夫かと不安を抱える人は少なくありません。

そこで本記事では、制度がもともと想定している目的から、経験者に多い5つの目的のタイプ、目的がはっきりしないときに行くかどうかを決める判断基準までを、公的な調査や体験談を交えて順を追って整理します。

同じ流れで、自分の目的を一文で言える書き込み式の表と、その目的から行く国や現地での過ごし方、帰国後の伝え方を決めるコツもまとめています。

ワーホリ制度が想定している目的

ワーホリは、休暇を過ごしながら相手の国の文化や暮らしを知るための制度で、仕事は滞在費を補う位置づけです。そのうえで、一人ひとりがどんな目的で行くかは自由に決められます。

休暇が主で仕事は滞在費の補い

ワーホリの主役は休暇で、働くのは旅や暮らしのお金をまかなうためです。外務省はワーキング・ホリデー制度のページで、この制度を「休暇目的の入国及び滞在期間中における旅行・滞在資金を補うための付随的な就労を認める制度」と説明しています。

制度の趣旨は、相手の国の文化や生活様式を知る機会をつくり、国どうしの理解を深めることにあります。現地で働き、暮らし、人と関わること自体が、制度のねらいにかなった過ごし方と考えてよいでしょう。

申請で問われるのは休暇を過ごす意図

ビザの申請で求められるのは、主に休暇を過ごすつもりがあることで、多くの国では具体的な目標の提出までは求められません。外務省は「一定期間相手国・地域において主として休暇を過ごす意図を有すること」を、年齢や資金とあわせて主な発給要件に挙げています。ただし韓国のように旅行計画書の提出を求める国もあり、その場合は渡航中の予定を書くことになります。

年齢は原則として申請時に18歳以上30歳以下です。外務省の説明ではオーストラリア・カナダ・韓国・アイルランドは25歳以下が原則ですが、韓国以外の3か国は現在の公式ページで18〜30歳と案内しています。目的の立派さで審査されるわけではないので、「休暇を過ごす制度だ」と押さえておけば、まず困りません。条件は国ごとに違うため、最新は公式サイトでご確認ください。

学ぶ留学と暮らすワーホリの違い

留学は「学ぶこと」が中心で、ワーホリは「暮らし、働き、旅すること」が中心です。日本学生支援機構(JASSO)はよくある質問で、語学を集中的に長く学びたい人には語学留学を勧めています。

たとえばオーストラリアのワーホリビザで学校に通えるのは最長4か月で、学生ビザなら在学期間に合わせて滞在できます。語学の上達だけが目的なら留学も候補に入れ、生活や仕事も含めて体験したいならワーホリが合う、と考えると選びやすいはずです。ビザの条件は変わることがあるため、最新は公式サイトでご確認ください。両者の違いはワーホリと留学の違い・選び方で詳しく比べています。

ワーホリの目的は大きく5タイプ

ワーホリの目的は、語学、仕事とキャリア、人との出会い、生活のリセット、旅と暮らしを楽しむことの5つのタイプに整理できます。1つに絞る必要はなく、自分の気持ちに近いものを2つほど選ぶと考えやすいでしょう。

厚生労働省が2004年に委託して行ったアンケートでは、ワーホリなどの経験者1,538人のうち80.4%が、動機に「海外で生活をしたいと思っていた」を挙げました。2位は「語学力を強化したい」の57.3%、3位は「海外に対する漠然とした憧れ」の38.4%です(厚生労働省の調査結果の概要)。多くの人が複数の目的を重ねて持っていると分かります。

目的

向いている人

現地での過ごし方

帰国後の生かし方

語学

英語を仕事で使いたい人

学校と英語を使う職場

試験の点数と仕事の実例

仕事とキャリア

職歴に海外経験を足したい人

現地の職場で働く

職務経歴書に書ける実績

人との出会い

価値観を広げたい人

シェアハウスや地域活動

多国籍の人と働く力

生活のリセット

働き方を見直したい人

日本と違う暮らしを試す

次の進路を決める材料

旅と暮らし

今しかできない体験をしたい人

働いて貯めて旅に出る

行動力と自立の経験

語学力を使えるレベルまで伸ばす

語学が目的なら、「話せるようになりたい」より「英語で働けるようになる」と決めた方が過ごし方ははっきりします。現地の学校で基礎を固め、そのあと英語を使う職場や暮らしに身を置くのが近道です。

当サイトの「ワーホリ・留学実態調査2026」(2026年6月更新)で渡航経験者のアンケートと体験談94件を集計したところ、ワーホリと留学をあわせて71%が、行ってよかったことに語学力の向上を挙げました。2004年の調査でも、ワーホリ経験者の87.4%が語学は向上したと答える一方、「ほとんど向上しなかった」人も10.0%いて、伸び方には人によって差があります。

海外で働いた経験をキャリアに生かす

キャリアが目的の人は、現地の人と同じ職場で働き、帰国後に説明できる経験をつくることを目指すのが基本です。カナダ政府も国際交流プログラムの案内で、価値ある国際的な職務経験を得られることを最初に挙げています。

トラブルや厳しい状況に直面することもありましたが、周囲の仲間に支えられながら自力で乗り越えた経験は、現在の仕事における問題解決能力にも深く活きています。

24歳でオーストラリアのシドニーへ渡り、13か月を過ごした人の言葉です(体験談を読む)。就ける仕事は職種や英語力で変わります。出発前に「どんな仕事で何を身につけるか」を決めておくと、帰国後に話せる内容が具体的になるでしょう。

人と出会い仕事観や価値観を広げる

出会いが目的の人は、シェアハウスや職場、地域の集まりで多国籍の人と関わる時間を多くとります。同じ当サイトの集計でも、行ってよかったことに「友達・出会い」を挙げた人は、ワーホリと留学の合計94件のうち46%でした。

「仕事は人生の一部であって、すべてではない」という彼らのスタンスに、私の仕事観は180度変わりました。

日本でグラフィックデザイナーとして働いたあと、26歳でドイツのベルリンに13か月滞在した人の体験談です(体験談を読む)。考え方の違う人と暮らすこと自体が、この目的のいちばんの収穫になります。

生活をリセットして自分を見つめ直す

今の仕事や暮らしから一度離れ、自分に合う生き方を考え直すことも立派な目的です。2004年の調査では「現在の生活・仕事から抜け出したい」が26.4%、「将来を考える時間が欲しかった」が21.5%でした。

日本で7年間事務職として働き、キャリアに行き詰まりを感じていた私は、ワーホリの年齢制限ギリギリの30歳でアイルランドへ渡る決意をしました。

この方は11か月の滞在を終え、「新しいキャリアに挑戦する勇気を持つことができています」と振り返っています(体験談を読む)。リセットが目的でも、帰国後にどうしたいかを少し考えておくと、時間の使い方に迷いにくくなります。

旅と海外での暮らしそのものを楽しむ

働いて貯めたお金で旅をし、海外の日常を味わうことも、制度の趣旨にそった目的です。2004年の調査で動機の1位だった「海外で生活をしたい」は、まさにこのタイプに当たります。

異国の地で一人で生活し、働き、遊び、トラブルを解決していく中で、自分の意志で人生を切り拓いていく自信がつき、物事を多角的に見る視点を得ることができました。

24歳でオーストラリアのブリスベンに11か月滞在した人の言葉で、休日はロードトリップやキャンプに出かけていました(体験談を読む)。楽しむことが目的でも、暮らしの中で身につく力は残りやすいものです。

目的がなくても行ってよいかの判断基準

目的がはっきりしなくても、ワーホリに行ってかまいません。ただし、現地での行動を決める小さな目標を出発前に1〜3個持っておくと、時間をむだにしにくくなります。

漠然とした動機で出発する人は珍しくない

「なんとなく海外で暮らしてみたい」という気持ちが出発のきっかけの一つになるのは、珍しいことではありません。2004年の厚生労働省の委託調査(複数回答)でも、経験者の38.4%が動機に「海外に対する漠然とした憧れ」を挙げていました。

私は当初、自分を変えたいという漠然とした思いでワーキングホリデーを決意しました。

28歳でオーストラリアのメルボルンへ渡った人の言葉です(体験談を読む)。この方は13か月の滞在で、「どんな環境でも自分らしく生きていけるという確信」を得たと書いています。最初の動機がぼんやりしていても、現地で動くうちに目的が形になることは十分にあります。

目的がないまま行くと起きやすいつまずき

目的がないまま行くと、自由な時間が多いぶん、何もしないまま期間が終わってしまうのが心配な点です。日本ワーキング・ホリデー協会(JAWHM)も制度の解説ページで、ワーホリビザは「能動的に行動しないと 何もせず終了の可能性もある」と注意しています。

  • 毎日が流れて行動が後回しになる
  • 帰国後に得たものを説明しにくい
  • 仕事や学校を選ぶ基準がぶれる

無駄に時間を浪費してしまったと当初感じました。

20歳でオーストラリアのシドニーに2か月滞在した人は、明確な目的がなかった出発をこう振り返っています(体験談を読む)。同時に「後悔はしていません」とも書いており、反省しているのは行ったことではなく、目標を決めなかったことです。

小さな目標を1〜3個決めれば十分

出発前に必要なのは、立派な目的ではなく「これだけはやる」という小さな目標です。厚生労働省も2004年の報道発表で、海外での就業体験をキャリアに生かせるかは「体験の内容やその取り組みへの意欲等に依拠する」ことがうかがえる、としています。

3つ目は、行く目的をある程度決めておくことです。

24歳でカナダのバンクーバーに滞在した人の助言です(体験談を読む)。完璧な目的でなくてよいので、まずは「ある程度」決めておくことが出発点になります。「英語の面接を受けて仕事を1つ得る」「現地の友人を5人つくる」のように、現地で確かめられる形にしておくのがコツです。

自分の目的を一文で言える3ステップ

ワーホリの目的は、理由の書き出し、帰国後の姿、現地での目標という3ステップで一文にまとまります。家族や会社に説明するときも、そのまま使える言葉になるはずです。

行きたい理由をすべて書き出す

最初のステップでは、格好のよい理由も、ぼんやりした理由も、思いつくままに全部書き出します。「今の仕事に区切りをつけたい」「英語で話せる自分になりたい」「とにかく海外で暮らしてみたい」のような短い言葉で十分です。

何も浮かばないときは、先に行った人の体験談を読むのが近道でしょう。JAWHM も目標の立て方のページで、体験談を読むと現地や帰国後にできることが見えてくると勧めています。当サイトの体験談の一覧から、自分と年齢や国が近い人を探してみてください。

帰国後になっていたい姿を決める

次に、帰国した1年後の自分がどうなっていたいかを1つ決めます。日本学生支援機構は語学留学の助言として、まず動機をはっきりさせ、そのために達するべき目標を決めるよう勧めています。この順番は、ワーホリの目的づくりにも応用できる考え方です。

「英語を使う仕事に就いている」「接客の経験を生かして転職している」のように、帰国後の場面を思い浮かべて書くのがポイントです。ここが決まると、行く国や現地での過ごし方の判断がぶれにくくなります。

現地で確かめられる目標に落とし込む

最後に、帰国後の姿に近づくために現地で何をするかを、確かめられる形の目標にします。期限も一緒に決めておけば、途中で振り返るときの目安になるでしょう。次の表に書き込めば、そのまま目的の一文ができあがります。

書く欄

書くこと

記入例

1 理由

行きたい理由をすべて

今の仕事に区切りをつけたい

2 帰国後

1年後になっていたい姿

英語を使う仕事に就いている

3 目標

現地で確かめる行動

英語の職場で半年働く

期限

いつまでにやるか

渡航から3か月以内に採用

一文

2と3をつなげる

英語の仕事に就くため現地で働く

記入例をつなげると「帰国後に英語を使う仕事に就くため、現地の英語の職場で半年働く」という一文になります。目標は現地で変わってもかまわないので、まずは書いてみることが大切です。

目的から国と現地での過ごし方を決める

行く国は、目的が決まってから選ぶと迷いにくくなります。現地では最初の数か月の過ごし方を目的に合わせて決め、帰国後はその目的と経験をセットで伝えるのが基本です。

目的別に相性のよい国の目安

国選びでは、各国の政府が制度で何を打ち出しているかが目安になります。オーストラリアは長い休暇とその資金づくりを、カナダは国際的な職務経験と語学の上達を前面に出しています。英国は最長2年の滞在が認められている点が特徴です。

目的

候補になりやすい国

制度上の特徴

英語を伸ばす

オーストラリア・カナダなど

英語圏で学校にも通える

仕事とキャリア

カナダ

職務経験を打ち出す制度

長く暮らす

英国

最長2年滞在できる

働いて旅をする

オーストラリア

発給枠の上限がない

英語圏以外の文化

ドイツ・フランスなど

欧州の暮らしを体験

外務省によると、2026年4月1日時点でカナダは年間6,283、英国は6,000と、発給枠に上限がある国もあります。目的に合う国が決まったら、申請時期と条件を早めに確かめておくと安心です。最新は公式サイトでご確認ください。目的別のおすすめ国は目的別ワーホリおすすめ国ランキングでも比べられます。

目的に合わせた現地での時間の使い方

目的が決まったら、とくに最初の3か月の過ごし方を目的に合わせて組み立てます。2004年の調査では、ワーホリ経験者の過ごし方は「人との交流が中心」が36.6%でした。「仕事が中心」は24.2%、「語学学校が中心」は13.2%と分かれています。

語学が目的なら学校で基礎を固めてから英語を使う職場へ、キャリアが目的なら早めに仕事探しを始めるのが自然な流れでしょう。メルボルンに13か月滞在した人は、仕事探しで何度も断られても現地のコミュニティに参加し続け、ローカルのカフェで採用されました(体験談を読む)。

帰国後に目的と経験を伝える型

帰国後の面接では、「何のために行き、現地で何をして、何を得たか」の3点をつなげて話すと伝わりやすくなります。2004年の調査では、ワーホリ経験者で帰国後の就職に「かなり有利」「少し有利」になったと答えた人は合わせて37.1%で、最も多かったのは「特に有利な条件とはならなかった」の43.0%でした(厚生労働省の調査結果)。

同じ報道発表は「帰国後の再就職は厳しい一面も」とまとめ、経験を生かせるかは体験の内容や意欲しだいであることがうかがえる、としています。目的と結果を自分の言葉で話せるよう、現地での行動を簡単にメモしておくとよいでしょう。帰国後の就職の進め方はワーホリ後の就職ガイドで詳しく紹介しています。

よくある質問

ワーホリの目的について、4つの質問に短く答えます。

面接でワーホリの目的はどう答えればいいですか?

「何のために行き、現地で何をして、何を得たか」を1〜2文でつなげて答えるのが基本です。出発前に決めた目的と実際の行動を結びつけると、空白期間ではなく経験として伝わりやすくなります。

遊ぶことが目的でもワーホリに行っていいですか?

行ってかまいません。ワーホリはもともと休暇を過ごすための制度で、外務省も仕事を滞在費を補う付随的なものと位置づけています。旅や遊びの中で何を得たいかを一言決めておけば、帰国後にも説明しやすいでしょう。

お金を稼ぐことを目的にしてもいいですか?

滞在費を自分で稼ぎながら暮らすことや、貯金を目標の一つにすることは問題ありません。ただし制度上、仕事は旅や滞在の資金を補う位置づけです。外務省には不当に安い賃金やハラスメントの被害の情報が寄せられているため、現地の労働条件は事前に確かめ、最新は公式サイトでご確認ください。

留学とワーホリのどちらが合うか迷ったら?

語学を集中的に学ぶことが最優先なら留学、暮らしや仕事も含めて体験したいならワーホリが合います。決めきれないときは、ワーホリと留学の違い・選び方で費用や期間を比べてみるとよいでしょう。

まとめ

ワーホリは休暇を過ごす制度なので、立派な目的がなくても行ってかまいません。目的は語学、仕事とキャリア、出会い、生活のリセット、旅と暮らしの5つのタイプに整理でき、複数を重ねて持ってかまいません。

大切なのは、帰国後の姿から逆算した小さな目標を1〜3個決めておくことです。まずは本記事の表に理由と帰国後の姿を書き込み、目的を一文にしてみてください。行き先の国に迷ったら、ワーホリ国診断で自分に合う国を確かめるのも一つの方法です。

この記事の出典

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